更新日:2022年08月19日 10:02
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安倍総理の真珠湾訪問では、ハワイにある特攻隊記念碑にもお参りをしてほしい【評論家・江崎道朗】

尖閣防衛について言及しない日本

 案内してくれた米軍関係者は、私がその記念碑に手を合わせると、「このカネオヘ海兵隊基地には、観光客は入れないので、めったに日本人が来ない。こうやって日本人が来てくれて本当に嬉しい」と、自分のことのように喜んでくれた。  実はハワイの太平洋軍司令部には、日本政府や沖縄県関係者などが頻繁に訪れているが、その大半が、飯田大尉の記念碑のことを話してもほとんど関心を示さないという。「国のために命をささげた自国の軍人に対して敬意を払うつもりのない日本人を果たして信用できるのか」。内心、こう思っているアメリカ軍関係者が多いことは知っておくべきだろう。  しかも、飯田大尉の記念碑に無関心な日本人の多くは、沖縄の米軍基地の問題で米軍を非難する一方で、尖閣諸島防衛など日米合同でアジア太平洋を守ることについてはなんら関心を示そうとしない。  アメリカの首都ワシントンの国防総省の官僚たちは、中国寄りのオバマ民主党政権の顔色を伺いながら、仕事をせざるをえないため、どうしても尖閣防衛については腰が引けている。  しかし、尖閣を含む日本防衛に責任を持ち、中国軍の動向に日々神経をとがらしているハワイの太平洋軍司令部は、尖閣防衛についても極めて強い関心を抱いているのだ。
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ワシントンでは「China」、ハワイでは「Enemy」
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(えざき・みちお)1962年、東京都生まれ。九州大学文学部哲学科卒業後、石原慎太郎衆議院議員の政策担当秘書など、複数の国会議員政策スタッフを務め、安全保障やインテリジェンス、近現代史研究に従事。主な著書に『知りたくないではすまされない』(KADOKAWA)、『コミンテルンの謀略と日本の敗戦』『日本占領と「敗戦革命」の危機』『朝鮮戦争と日本・台湾「侵略」工作』『緒方竹虎と日本のインテリジェンス』(いずれもPHP新書)、『日本外務省はソ連の対米工作を知っていた』『インテリジェンスで読み解く 米中と経済安保』(いずれも扶桑社)ほか多数。公式サイト、ツイッター@ezakimichio

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