ブラフマン「40代のバンドマン」として今、思うこと
――なるほど。そしてILL-BOSSTINOとの衝撃作「ラストダンス」。これはどういうふうに決まったコラボなんですか。
TOSHI-LOW:これはね、さっきも話したけど、最近KOHKIが弾くブルースっぽい音がとてもいいなと思っていて。で、元になった曲を作ってる中で、もちろんもっとブルースっぽくして欲しいとは思うけど、今度は自分がどう歌っていいのかわかんなくて、ずっと寝かせてた曲があったの。で、BOSSと一回やろうって話は実は二、三年前ぐらいからもらってたの。
――あ、そうなんですね。
TOSHI-LOW:なんだけど、BOSSの声も囁くように刺さる声じゃない? だからバンド・サウンドとどう混ざるのか……いわゆるアッパーで「YO! YO!」みたいなミクスチャーではないなと思ってて。むしろOAUの静かな音に乗せたほうがグッと来るのかな、とか考えながらも、その話自体ずっと寝ちゃってたの。で、BOSSはオールディックフォギーとやったでしょ(注:両者のコラボ曲「弾丸さえあれば」。2017年発表)。あの時メールくれたのよ。『最後のほうに〈やらねぇんなら もう待たせんなよ〉って書いたけど、あれブラフマンのことじゃないからね? ほんと違うんだよ』って」
一同:ははははははは!
TOSHI-LOW:びっくりして。『いやいや、思ってもみなかったけど、これは俺が悪いからしょうがないよ』ってメール返したの。そんな気を遣わせちゃったことが申し訳なくて。でもそん時にハッと、あのブルースの曲をBOSSとやったら……って思いついて。すぐみんなに相談して、速攻BOSSに『やろう! 時が来た気がする』ってメールした。
KOHKI:最初、メインの♪チャンカ、チャンカ、チャンカ、チャンカ、のところだけがあったんですよね。ああいうブルージーな、おっさんっぽいトラックにラップが乗るのって聴いたことないでしょ? 面白いなと思って。バンドとラップのコラボでも、ああいう泥臭いのはないから、やってみたかった。
RONZI:BOSSもいっぱいアイディア出してくれたもんね。バンドの音に乗っかるだけじゃなくて「こう変えてくれ」「ここでキメを作って」みたいな意見をいっぱいくれて。だからブラフマンとBOSSのまとまり具合、みたいなものはすごく出てると思う。
MAKOTO:うん。実際にBOSSの声が入ったのを聴いたら「うぉぉぉ!」って思ったよね。「キタな!」っていうか。
――ちなみに「ラストダンス」というタイトルはどちらから?
TOSHI-LOW:最初、一回だけ俺とBOSSでミーティングしたのね。BOSSは聞き役で、たぶん俺から出てくるワードを引き出して頭にメモってくれたんだと思うんだけど。そこで俺は「踊りたいんだよね。どんなことがあっても踊り狂って、死ぬまで踊り狂いたい、みたいな曲」っていうイメージを伝えて。なんて言うの? 百姓一揆とか、ええじゃないか、みたいな。メインの♪チャンカ、チャンカ、チャンカ、チャンカ、に乗せたいのはそういうことなんだよ、っていう話をしたの。そこから〈踊り〉っていうのは2人の頭の中にずっとあって。で、最後にタイトルは「LAST DANCE」にしたいって言われたんだけど、でも俺は越路吹雪の「ラストダンスは私に」って曲の字面にグッと来るから(笑)。それで、カタカナにしてもらった。
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