今、「女装をしてみたい」アラサー男性が増えている【カリスマ男の娘・大島薫】
―[カリスマ男の娘・大島薫]―
見た目は美女でも心は男――。「カリスマ男の娘」として人気を博し、過去には男性なのに女優としてAVデビューを果たした大島薫。女性の格好をしたまま暮らす“彼”だからこそ覗ける、世の中のヘンテコな部分とは?
女装をしてみたい男性は意外に多いらしい。
先日、タマトイズさんと「男の娘用衣装」のプロデュースをすることになったと発表した。
タマトイズは衣類部門で唯一「男の娘」を商標登録している企業で、これまで男の娘の名前を冠した商品をいくつも発売している。そんなタマトイズさんが、心機一転、新たなレーベルとしてボクを起用したのが、この「Kaoru’s Closet」だ。
女装に興味のある男性が着たいけれども、着ることができないと思っている服を男性の体型に合わせて、違和感なく着られることを目指してプロデュースをした。くびれのない男性の身体にくびれがあるように見せるよう、基本的に上部分は裾広がりのフレア状にし、肩幅が目立たず肌に視線が分散するオフショルダーも多く取り入れた。
あくまで衣装で、普段使いのできるものではないが、買ってくれた人が着たときに「俺には女装は似合わないな……」と思わせたくはない。そこで、ボクが12年以上にも及ぶ女装歴から来る経験を駆使して、できる限り男性でもかわいく着れるものを目指したつもりだ。
そういえば、タマトイズさんとの企画会議で、普段の男の娘の衣装について参考程度に話を聞いたのだが、どうやら女装をしたいという男性は30歳前後に多いらしい。
女装に対して男性の抵抗心が薄れている?
これは意外だった。
ボクが女装を始めた12年前、まだ「男の娘」という言葉もなかった時代。女装をする多くの男性は40~50代くらいの、時間にもお金にも余裕のある男性たちだったからだ。
これはある種、遊びの女装という行為に対して、男性たちの抵抗が薄れているともとれる。「自分は男なのに女の格好がしたいなんて、頭がおかしいんじゃないか?」などということに悩む男性が、少なくなってきていると思うのだ。
いまでこそ、インターネットの発達によって、自分の思ったこと、やりたいことを気兼ねなく発信できる場が生まれたが、まだそういったものがなかったころ、ちょっと変わった性癖や、他人と違う趣味を告白するのは、今とは比べものにならないくらい大変なことだった。
どこかで同じ趣向の人間がいたと知っていれば「自分だけではないんだ」と思えるだろうが、みんなそれを堂々と告白することは、現実の知り合いに相談をするしかなくなってしまう。受け入れられなかったらどうしようという思いから、それをひた隠しにした若者時代を過ごす。
お金などの余裕を抜きにしても、そういった自意識が薄れ、自身の気持ちと折り合いがつくのが、それくらいの年齢ということもあるのではないだろうか。当時から20代や30代に女装をしたいと思っている人がいなかったとは思えない。
そういう意味では、自分の願望を実現する一つの壁である「こんな趣味誰にも理解されないんじゃないだろうか」という悩みは、現代においてはあまり大きな壁ではなくなったともいえる。
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1989年6月7日生まれ。男性でありながらAV女優として、大手AVメーカーKMPにて初の専属女優契約を結ぶ2015年にAV女優を引退し、現在は作家活動を行っている。ツイッター@OshimaKaoru
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