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豊田真由子議員だけじゃない!? 職場の女上司によるパワハラの実態――上司側の主張も

 男性部下だけではなく、女性部下に対してだと、その内容はさらに陰湿化してしまう。女性(35歳)は昨年末まで勤めていたメーカーのウェブ広告チームのシニアマネージャー(45歳)に大勢の目の前で怒られ続けたそうだ。 「シニアマネージャーには6人の部下が付き、チーム制で仕事をしていました。彼女はとにかく自分のスケジュールで行動する人で、納期を勝手に早めたりするんです。任された担当媒体別に上司に内部チェック日の確認をして、その日までに外部スタッフとともに広告を作るんですが、それが今週中の納品だったら水曜日にできてないと怒られていました。金曜日までだった旨を伝えても、『はぁ?水曜日までと言ったでしょ!思い込みで仕事をするな!スケジュール管理もできないのか!』とみんなの前で怒られました」  さらにその女上司は仕事のミスも押し付けて、他部署もいる会議中に呼び出されて謝罪を要求することもあったという。 「一番辛かったのは、彼女のミスを私のせいにされること。ウェブ以外のCM担当などの各部署が集まって行うような大きなプロジェクトがあるんですが、彼女の連絡ミスなどでスケジュールが間に合わないことがあるといつも私のせいにされていました。私が参加していないシニアマネージャーだけの打ち合わせ中に『あんな仕事のできない彼女に任せた私が悪い。前もこんなことがあって彼女が無能なことは知っていたのに……』などと、知らない間にいかにダメな部下なのかを言われ続けていたんです。最後にはその会議に呼び出されて、みんなの前で謝罪させられました。反論する場さえなかったです。その件で体調を崩して、結局その2か月後に退職しました」  部下への陰湿ないじめにも似たパワハラ。しかし女性上司側からの言い分もある。女性(36歳)は前職の出版社では副編集長として部下の教育にあたっており、そこで23歳のアルバイトの男性を怒り続けてしまったと語る。 「いくら言っても改善しないことに関しては、どうしても口調は強くなりますよ。こっちが頼んでいるのはテープ起こしや、原稿に必要なものを図書館で調べてもらうなど、そこまで難しくない普通のこと。誰に教えても1度や2度で覚えてくれるようなことです。でも彼は何度言っても、スケジュールに間に合わない、資料が見当違いなものばかり用意するなどもうなんでできないか理解できないレベルなんです。編集長から若手育成をするように私も強く言われていたので、いつまで経っても成長しないのは私のせいになります。冗談じゃないですよ。彼を育てるより、ほかの人を雇ってくれたほうがよっぽど楽ですから。冷静に、『あんたより仕事できる人なんていっぱいいる』とか、『この仕事向いていない気がするわ』なんて言葉をかけてしまったことはありますね。結局彼は会社ができない人と判断して、給料を下げると編集長が伝えると自ら辞めていきました。豊田議員は確実にやりすぎですが、その部下のミスが自分に返ってきていたんだろうなと思うと、どうも一方的に否定はしにくいです」  それぞれの立場の違いによって言い分は違って当然だ。豊田議員は決して養護できないが、女性上司からのパワハラは被害者から見れば言葉の暴力であり、上司側から見れば自己防衛なのかもしれない。 取材・文/藤 文子
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