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歌舞伎町の“ヤクザマンション”に4500円で民泊してみた…

 2020年の東京オリンピックに向け、注目を浴びている民泊ビジネス。民泊とは一般の民家を貸すことで、ホテルよりも安く宿泊できるというもの。外国人観光客には人気だが、国内の民泊に日本人が宿泊しても、快適に過ごせるものだろうか? よく知る街の民泊物件に泊まり、その実態を探ってみた。 歌舞伎町 今回、利用したのは「Airbnb(エアビーアンドビー)」(通称エアビー)、今もっとも利用者が増加している民泊仲介サイトだ。部屋を貸す人(ホスト)に、部屋を借りたい客(ゲスト)が宿泊希望を申し込み、交渉が成立すれば宿泊できる。部屋を借りるためには電話番号、メールアドレス、そして本人認証のための顔写真の登録が必要だ。  部屋のタイプは3種類。ホストが住む家の空き部屋を借りる「個室」「シェアルーム」。「個室」はベッドルームのみが個室で、キッチンやトイレは共用、「シェアルーム」はベッドが複数あり、他の宿泊者との相部屋となっている。そしてホテル同様に泊まれる「まるまる貸切」タイプ。ホストや宿泊客とは別の部屋に泊まれるので、出張にもオススメだ。  筆者は、門限や他人を気にせずに宿泊したかったので、「まるまる貸切」タイプを選んだ。場所は、仕事で行動するのに便利な新宿をチョイス。新宿で「まるまる貸切」だと、少し値段が上がる。同じ新宿でも「個室」と「シェアルーム」の最安値が1泊2000円台だとすれば、「まるまる貸切」は4000円以上だ。最終的に決めたのは、部屋が清潔そうな写真に惹かれた1泊4500円の歌舞伎町の民泊。部屋のホストと宿泊の交渉やミーティングポイントを交わし、いざ宿泊!  宿泊日当日、ミーティングポイントでホストと会い、部屋へ案内された。歌舞伎町はオリンピックに向け、古いアパートをおしゃれにリノベーションした物件も増えている。「民泊=おしゃれ」というイメージが勝手にできていた筆者は、おしゃれなアパートを見ながら「あの部屋かな?」と期待していた。 「ここの部屋です」  着いた先は、歌舞伎町に少し詳しい人ならば誰もが知っている「ヤクザマンション」と呼ばれる物件だった……。

おしゃれなイメージの「民泊」はどこへ……

 マンションから出てくるのは、くたびれた様子のホストと女、明らかにソッチ系の若い衆、コインランドリーには「下着泥棒注意!」の張り紙。知り合いのデリヘル嬢が、「昔、ここのマンションの組の事務所でプレイしたよ~!w」と話していたことを思い出す……。組の事務所にデリヘルを呼ぶ行為は、バレたら破門ものらしいですよ……。  そして、いざ部屋へ。6畳にも満たない広さだが、ユニットバスとキッチンの付いた普通のワンルーム。壁に貼られた紙には英語で「Quiet」(静かに!)と書かれている。このマンションで騒ぐ勇気は、筆者にはありませ~ん! それにしても、壁が薄すぎる。前の廊下を歩くオッサンの咳払いが聞こえてくる……。寝ている時、隣の部屋のドアをガチャガチャする音に何度も「カチコミか!?」と飛び起きた。泊まるだけでヤクザ気分が味わえる民泊!
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ヤクザマンション民泊の実態は?
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