更新日:2023年05月18日 16:08
お金

新卒での就活失敗を今も引きずる40代非正規雇用者「世帯年収は260万…娘の進学希望も叶えられない」

娘は希望する進学ができない

 マイホームはとっくに諦め、ずっと団地住まい。遠山さんには高校生の一人娘がいるが、「このままでは娘が本当に志望する大学には行かせられない」と嘆く。 「娘は生徒会役員で学年でも成績上位の優等生ですが、『奨学金で看護学校に行くから』と言ってくれています。でも、本当は学校の先生になりたがっていたのを知っているんです。娘のそんなささやかな願いすら後押しできないのは親として失格ですよね。家計が苦しいのはお互いに知っているので、妻とも娘ともどこか遠慮がちで、家族なのによそよそしい会話をしてしまうのも辛いです」
年収300万円家族の苦悩

リクナビで条件を入力して調べたところ、塾講師で検索結果に引っかかったのは1社。これも異業種転職を考える理由になったという

 今さら営業やガテン系の肉体労働が務まる自信はなく、塾や家庭教師も若い人材が好まれる業界ゆえにこのまま続けるのも難しい。 「消去法で残ったのはタクシーの運転手くらい。でも、努力次第で稼げるとも聞きますが、実際はかなり不安定そうだし、そもそもペーパードライバーの自分に務まるかどうかも不安で……」  しかし、転職しなければさらなる収入減は必至。もはや迷っている時間はない。 <遠山さんの苦悩> 今の仕事を続けるのも地獄、別の業種に転職するも地獄 【1か月の収支】 月収 19万5000円 家賃 4万9000円 食費 4万5000円 外食費 1万5000円 水道光熱費 1万円 通信費 1万5000円 その他雑費 2万5000円 ローン・借金 2万円 こづかい 4万円 収支 -2万4000円 (※こづかいは夫婦と娘の3人分) ※初公開日2018年10月16日 情報は取材当時 <取材・文/週刊SPA!取材班>
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