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2019年、民謡が「最先端のカッコいい音楽」として聴かれるようになる!?

木崎音頭現地写真

「俚謡山脈」は各地の盆踊りにも足を運び、さまざまな民謡を発掘している

「2019年、音楽の分野では『民謡』が爆発的に人気となるでしょう」  こう語るのは、日本の民謡を愛する2人組DJユニット「俚謡山脈(Riyo Mountains)」のムード山氏。同ユニットは、全国各地に眠る民謡のレコードを掘り起こし、各地の民謡保存会と協力しつつ、DJイベントや民謡CD・レコードのリリース監修などを行っている。 「ここ数年で、海外における日本の音楽の聴かれ方が大きく変化しています。『和モノ』『シティポップ』などというキーワードで括られる1970~80年代の日本の音楽が、欧米や東南アジアのDJや、音楽好きの人々の間でトレンドとなっているのです。  海外のオークションサイトでは日本のレコードが高値で取り引きされ、山下達郎や大貫妙子のオリジナル盤を求めて日本を訪れる旅行者も急増しました。私はレコード店で働いているのですが、毎日多くの外国人が訪れて『細野晴臣やはっぴいえんどのレコードはありますか?』といった問い合わせが絶えません」

洋楽のフォーマットに即さないビート、お国なまりの発声を「尖った音」として楽しむ

パーティーの様子1

新宿・歌舞伎町で開催されている民謡イベントは大盛況で、年齢層も幅広い

 そして「この流れの次に来るのが『民謡』だ」とムード山氏は予測する。 「山下達郎や大貫妙子などはどこまで行っても『日本の洋楽』。ここ最近のトレンドとしては、さらに『本当の和モノ』を追求して、日本独自の伝統芸能である民謡に行き着く人々が増えているのです。  我々は、日本に古くからある民謡や民俗芸能をクラブのフロアに持ち込み、お客さんを踊らせています。新宿歌舞伎町のクラブ『BE-WAVE』で定期的に行われているパーティー『Soi48』では、全国各地の土着の民謡が大音量でプレイされ、お年寄りの歌声に皆が酔いしれています。  洋楽のフォーマットに則さない、隙間だらけのビートと、お国訛りの発声を『尖った音』として楽しむお客さんの中には、外国人も数多いのです」
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全国各地に眠っている民謡
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