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海底に沈めて熟成させたワインの味わいは? “沈没船熟成風ワイン”を飲んでみた

 2本目はイタリアの海底熟成スパークリングワイン「Bacchus Neptunus」です。ラグジュアリーワインを手がけるDOMUS MONTIが地中海に7か月間沈めて熟成させています。中身はメトード・クラシコのブリュットで2016年に作られたものです。セラーで数年間熟成させたあと、海に沈めました。  とにかく、見た目が凄かったです。牡蠣がいくつも張り付いて、まさに難破船と共に沈んでいた、という風貌です。この付着物がたった7か月で付くのですから、ミネラル分たっぷりの海なのでしょう。  コルクを止める金具が付いており、その上から蝋封されていました。とても柔らかく、金具もあるので防水効果は不明ですが、もちろんスパークリングなので、問題なし。度数は11.5%で、微発泡です。ややグリーンがかった白ワインで、見た目以上に元気がありました。とても美味でした。

「Bacchus Neptunus」のホームページは海のイメージです

シャンドンと同じ7か月の海底熟成ですが、堆積物の量が段違いで羨ましい限りです

 3本目は、スティルワイン(泡の出ない普通のワイン)です。南伊豆の海で熟成させた「SUBRINA」で、南アフリカ産で、シラーズというブドウを使った赤ワインです。Amazonの赤ワインのギフトランキングで1位にもなった人気商品で、原価BARでも取り扱ってきました。残念ながら、6000本も沈めたファーストロットは最近売り切れてしまったようです。今回は、そのストックを開けました。  果実味の濃縮感があってタンニンもしっかりしています。筆者がシラー好きというのもあるのですが、とても美味しいです。昨年飲んだときよりも美味しく感じたのですが、それは料理のせいなのか、瓶の中でさらに熟成が進んだのか……この一期一会感もワインの楽しみのひとつです。

サブリナはスティルワインなので普通のコルク栓になっています

濃厚なシラーが海底でさらに芳醇に熟成していました

 海底熟成はテレビなどのメディアにも取り上げられることが増え、徐々に知名度が上がってきています。もし、興味がありましたら、ぜひチャレンジしてみてください。贅沢なひとときを楽しめること請け合いです。
お酒を毎晩飲むため、20年前にIT・ビジネスライターとしてデビュー。酒好きが高じて、2011年に原価BARをオープン。2021年3月には、原価BAR三田本店をオープンした。新型コロナウイルス影響を補填すべく、原価BARオンライン「リカーライブラリー」をスタート。YouTubeチャンネルも開設し生き残りに挑んでいる
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