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無知なネトウヨと、没落したリベラル。“右か左か”の時代は終わりだ/倉山満

確かに敗戦から75年、「日本は悪い国だ」と洗脳され続けてきたが……

言論ストロングスタイル

「桜を見る会」・IR汚職事件など問題が山積みの中、20日に通常国会が開会した。23日の代表質問では、立憲民主党の福山哲郎幹事長(写真手前)が安倍晋三首相に退陣を迫る場面もあった 写真/時事通信社

 昭和20年8月15日。日本は戦争に負けた。しかし、これは戦争の終わりではなく、本番の始まりだった。日本の総力を破壊しようとするGHQの占領政策は、過酷を極めた。その要諦は三つ。  第一は、憲法強要である。政治体制を作り変え、政治家、官僚、マスコミを含めた財界の支配層を、自分に従順な人たちに入れ替えた。その人たちの末裔は、今も日本のエスタブリッシュメントである。  第二は、復讐裁判である。戦前日本の歴史、特に近代史の中でも昭和初期の戦争に関しては、徹底的な悪だとして断罪した。  第三は、洗脳教育である。教育に名を借りた洗脳とでも言おうか。GHQのやったことを正当化し、教育で刷り込む。その洗脳は何十年も続けられ、もう数世代に及ぶ。  つまり、敗戦から75年、「日本は悪い国だ」と教えられ続けたのだ。GHQがいなくなってからも、その教育は続いた。それどころか、固定化した。  これを安倍晋三首相の言葉を借りれば、「戦後レジーム」ということになる。そして、敗戦体制を固定化させたのは、1955年の体制だ。  1955年以降、政界では常に保守(っぽい)自由民主党が第一党で政権を独占する。実際に権力を振るうのは官僚であり、官僚に口利きをして欲しい財界は、自民党に多額の政治献金をする。これが政官財の鉄のトライアングルだ。  これに対して、マスコミと学界では革新(今のリベラル)が主流だ。政界には日本社会党を送り込む。この政党が野党第一党に居座ることで、自民党を脅かす政党は台頭することができない。自民党と社会党は癒着する。社会党の唯一の主張は、護憲だ。言論界では、社会党を支える革新勢力が、いかに「日本は悪い国か」を競う。  こうして、鉄のトライアングルとリベラル派、棲み分けができた。その体制を守る大談合である。彼らのすべてが戦後の体制側である。そして、どこにも「日本は悪い国ではない」とする保守の立場は生存できなかった。  ソ連が崩壊し、ようやく革新の言ってきたことが嘘だと、多くの日本人に薄々ではあるが、気づかれるようになった。  そして、決定的だったのが、2002年9月17日である。  この日、小泉純一郎首相が平壌に飛んだ。北朝鮮の独裁者・金正日と会うためだ。主要議題は、日本人拉致被害者の奪還である。その日の朝、「北朝鮮に拉致された中大生を救う会」の立ち上げ人であった私でさえ、半信半疑だった。それまで北朝鮮は「拉致問題など、日本の一部右翼勢力のでっちあげ」と主張していた。一人として返さないこともありえた。  ところが午後、金正日が事実を認めた。しかも謝罪し、5人の被害者を返すと約束した。この瞬間、日本は別の国となったかのようだった。 「本当に北朝鮮は拉致をやっていたのか?」「日本のマスコミや教育は嘘ばかり言っていたのか!」  敗戦以来、保守の言論が革新(リベラル)に優越した、初めての瞬間だった。
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保守論壇村で、ネトウヨは「テレビに真実は無い」と真顔で…
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