仕事

求職活動をしない“無職中年”が推定100万人超。コロナショックでさらに…

無職中年の40.9%は求職活動をしていない

 少子高齢化が進み、労働人口が減る一方の日本において現役世代100万人超の労働力が失われている事実は衝撃だ。  実際、取材班が就労歴10年以上の40~50代の無職者1000人にアンケートしたところ、40.9%が「求職していない」と回答。 ▼「就労歴10年以上、現在無職の40~50代男性」1000人にアンケート (調査期間:’20年3月23日~3月31日) Q1.現在、求職活動をしていますか? ・はい 59.1% ・いいえ 40.9% ※10年以上の就労歴がある40~50代でも、求職活動を行っていない人が40.9%もいた =====  中高年の就労支援、ひきこもり訪問支援を行う一般社団法人トカネット代表の藤原宏美氏は「国のデータからも取り残されているため、支援の手が届きにくい」と話す。 「’00年代からひきこもりが社会問題として語られるようになったことで公的支援制度も整備されてきましたが、つい最近まで支援対象は15~39歳と、無職の中高年は国の支援からも蚊帳の外に置かれている状況でした。  昨年ようやく上限は撤廃されましたが、ただでさえ年齢的な問題で再就職が難しい中高年の支援に対し、『実績を残しづらい』と及び腰の自治体が多い。彼らを社会から忘れられた存在とするのは簡単ですが、介護のために離職し求職活動ができない人、長年の激務で心を病んだ人、ケガが理由で長年携わってきた仕事ができなくなった人など、やむにやまれぬ理由で新型無職中年となった人が私の相談者にも少なくありません」

新型コロナウイルス禍の影響は?

 さらに、新型コロナウイルス禍の影響で、こうした状態に陥る無職中年は増えるとの見方もある。  リーマン・ショック後の失業率は5.6%に上昇し、1年以上の長期失業者は118万人に達した。今回は「それ以上」との声も多く、その影響は計り知れない。 「失業期間が長ければ長いほど労働市場から消える新型無職中年が増えることはわかっています。今回の終わりの見えないコロナショックは、まさに未来の無職中年を生むでしょう」(藤原氏)  もはや誰にとっても他人事ではない新型無職中年への転落の危機。 「70歳まで働く」必要に迫られる社会において、働き盛り世代に何が起きているのか。社会からの脱落者を生んでいる、今の日本の労働市場が抱える問題は、想像以上に根深い。 【ジャーナリスト・池上正樹氏】 ひきこもり問題を20年以上取材。著書に『ルポ「8050問題」高齢親子“ひきこもり死“の現場から』(河出新書)、『ルポひきこもり未満』(集英社)など 【一般社団法人トカネット代表・藤原宏美氏】 働きたくても働けない中高年への就労支援・訪問支援を行う。5月31日に新小岩地区センターにて「中高年ひきこもり支援団体 合同相談会」を開催予定 <取材・文/週刊SPA!編集部 アンケート協力/リサーチプラス> ※週刊SPA!4月14日発売号の特集「新型[無職中年]が急増中」より
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週刊SPA!4/21号(4/14発売)

表紙の人/ 上戸彩

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