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木村花さんを苦しめたSNSの誹謗中傷。なぜ止まらないのか?

いまの仕事楽しい?……ビジネスだけで成功しても不満が残る。自己啓発を延々と学ぶだけでは現実が変わらない。自分も満足して他人にも喜ばれる仕事をつくる「魂が燃えるメモ」とは何か? そのヒントをつづる連載第185回
佐々木

※写真はイメージです

 5月23日に女子プロレスラーの木村花さんが亡くなられました。リアリティ番組『テラスハウス』に出演中だった彼女は番組内での振る舞いについて、SNSで過度の誹謗中傷を浴びせられ、そのことで苦しんでいました。  一部のSNSユーザーによる誹謗中傷はなぜ起こるのか。誰でもわかる理由の一つは匿名性です。顔も出さず、名前も出さず、安全な場所から好き勝手に発言していいとなれば、エスカレートする者が必ず出てきます。  ネットの匿名性は実際はそれほど高くなく、裁判沙汰になって明らかにされることもありますが、そういった思慮が働かないからこそ、誹謗中傷という浅はかな行動を取れるのです。そして、この思慮不足というのは「ネットの匿名性」という観念に対するものだけではなく、「嫌なことを言われたら相手がどう思うか」という人の心に対するものも含まれています。  心は人と人の結びつきによってできています。あの時の、あの人の、あの一言が原動力になって前に進めた。あるいは反対に、あの時の、あの人の、あの一言が呪縛になって前に進めなくなった。こうした人物の影響を自覚しているほど、相手の励みになるような言葉で接し、相手の呪縛になるような言葉を慎むようになります。  こうした「心の世界」に対する認識が不足していると、自分が目にした部分だけで判断するようになります。その成れの果てが、「バカ」「死ね」「最低」「消えろ」といったネットで横行する心ない発言です。心の世界を認識していない者の言動は文字通り、心ないものになり、冷酷なものになります。  ただ、心の世界というのは形がありません。形がないが故に認識するのが困難です。だからこそ誰かが自殺した時に、「まったくそんな素振りはなかった」と周囲が驚くということが起こります。ましてやネットの匿名性にかこつけて何をしてもいいと考えるような人間に、心の世界を認識させるというのは無理があります。
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心の教育には時間がかかる
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コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中

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