道なき道を走る超本格派の4WDが、今売れている理由
が、このたびジープ様が、箱庭じゃない本物のオフロードを用意してくれました! 試乗コースとして、白馬のスキー場を丸ごと借り切ってくれたのです!
まずはラングラーでスキー場脇の林道を上る。これはまったくフツーで、特にスリリングな部分はない。ところが頂上についたら、「ここからゲレンデを降りてください」と言われてビックリ!
最大斜度は25度くらいか? それよりも驚いたのは、前が見えないくらい高く雑草が茂ってること! ここを分け入っていーんスか!? スゲー!! こんなの初めて~!!
ギアは「4L」で、オフロードの下り坂用の「ヒルディセントコントロール」もオン。下る速度は時速1㎞から8㎞まで選択できる。これでもう、自動的かつ安全に、雑草ジャングルのゲレンデをズンズン降りられた! 実際走ってみると、全部クルマがやってくれて、自分はほぼなんにもしてないのが残念だったけど、「これが本物のオフロード4WDってヤツかあ!」と感動した。
次の試乗車はチェロキー。さすがにラングラーよりオフロード性能は落ちるが、タイヤはオフロード専用に履き替えてあるし、コースもやや難度が低いってことで、運転を担当Kに交代。さっきより若干斜度のゆるい別のゲレンデを降り始めた。
ところが。いきなりクルマが滑ってほぼ真横向きに! 大雨+雑草で、ゲレンデの一部が極限まで滑りやすくなっていた! すわ横転か!? まさに本物のオフロード体験!
ところが運転席の担当Kを見ると、凍り付いたようになにもしていない! ヒエ~!
「カ、カウンター当ててよ~!」
カウンターとはいわゆる逆ハンドルのこと。誰でも本能的にやると思うのですが、それもしない! あとで聞いたら、「何かやるとかえって事態が悪化すると思って、なにもしませんでした。クルマが自動的に立て直してくれると思ったんで~」。
昔、知り合いが、スピードの出しすぎでカーブに突っ込んじゃったとき、「今ブレーキ踏んだらクルマが吹っ飛ぶ」と思ってなにもせず、そのまま斜面を駆け上がって横転したって聞いたけど、ソレに似てる……。ヤバいと思ったら何かしようネ!
【結論!】
結局、真横になってもなんともなかったけど、どんだけ性能のいいクルマでも、ドライバーの咄嗟の判断能力はやっぱり重要! それも含めて、いい経験させてもらいました。本物のオフロードを突き進むジープ・ラングラー最高!

写真の黄色のモデルは2ドアの100台限定モデル・ルビコン(589万円)。ジープ・ラングラーシリーズは2ドア(490万円)と4ドア(511万円~)で合計4モデルをラインナップ。人気なのは4ドアモデルだそうです(2ドアモデルは受注生産)
―[道路交通ジャーナリスト清水草一]―
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中 1
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