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麻生太郎と安倍首相に作用する「偉大すぎる祖父の影響」とは?

誰かの影響を自分のものにするためには?

 ただ、いくら影響を受けるといっても、影響を受けた相手と全く同じ行動を取ることはできません。なぜなら、自分と相手では時代や環境が異なるからです。麻生太郎の場合、日本はすでに民主化と市場経済化が進んでいるので、他国の民主化と市場経済化に協力しようとしました。このように人生というのは、誰かに影響を受けて、それに自分なりのアレンジを加えて行動していく過程の連続です。  人物の影響は、時として個人の意志を超えて強力に働きかけてくることがあります。「歴史の教科書に名を残す総理大臣だった祖父」から受ける影響力は、一般市民である私たちには計り知れないものがあります。麻生太郎が政治家になって民主化や市場経済化をテーマにすること、安倍首相が政治家になって憲法改正をテーマにすることは、ほとんど宿命づけられているようなものです。  そうした宿命自体は「良いこと」でも「悪いこと」でもありません。大切なのは、自分が受けた影響をできるだけ、世のため人のためになるようにアレンジを加えていくことです。「あの時、あの人が、ああ言ったから」あるいは「あの時、あの人が、ああしたから」と誰かに影響を受けて、「だから自分はこうしよう」とアレンジを加える。その過程はとても心を揺さぶられるもので、それが人生の醍醐味だと言えます。逆に、ただ誰かに影響を受けて、それをそのままテーマとして掲げているだけでは、中身のない空虚なものになってしまうでしょう。 「人物の影響」とそのアレンジは大物政治家に限ったことではなく、人類全体に当てはまります。ぜひ自分の両親や祖父母のことを思い出してみてください。自分の父親や母親、祖父や祖母がどんな人間だったのかと思いを巡らして、印象に残る出来事や姿を思い出すことがあれば、それは必ず今の自分と関係があります。そして、その関係に気づくことができれば、「だから自分はこうしよう」というやる気や行動力が湧いてくるはずです。 佐々木
コーチャー。自己啓発とビジネスを結びつける階層性コーチングを提唱。カイロプラクティック治療院のオーナー、中古車販売店の専務、障害者スポーツ「ボッチャ」の事務局長、心臓外科の部長など、さまざまな業種にクライアントを持つ。現在はコーチング業の傍ら、オンラインサロンを運営中。ブログ「星を辿る」。著書『人生を変えるマインドレコーディング』(扶桑社)が発売中

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