更新日:2021年01月27日 21:25
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「バカでもカネさえかければ、東大に入れるのか?」現役東大生たちの見解

 現役東大生の布施川天馬と申します。学生生活の傍ら、ライターとして受験に関する情報発信などをしています。

カネがあれば、東大生になれるのか?

 前回、僕は「東大生の多くは莫大なお金を課金されている場合が多く、だからこそ受験というシステムは平等な競争になっていないのではないか」という記事を書かせていただきました。  ありがたいことにこの記事に関してさまざまな反響をいただいたのですが、その中で「東大は課金すれば誰でも合格できるわけではない」というご意見をいただきました。これについて、僕はおっしゃるとおりだと思います。 東大 もちろん、課金されたからといって受験がうまくいかないことなんてよくある話だと思います。しかし、一方で「お金がない状態ではどうしてもキツいこと」もあるのではないかと感じていました。  そこで、今回は僕の周囲の東大生たちとともに「お金があってできること、できないこと」について考えてみたいと思います。

「情報」と「時間」の格差は深刻

 まず、おカネで買えるものですが、これについては「情報」と「時間」という2つの意見が出てきました。 「情報」というのは塾に通うことで最先端かつ、よく研究された受験戦略情報を得られるということを指しています。  つまり、塾で一流予備校教師による授業を受けて効率よく勉強したり、志望校の問題の傾向やその対策などを教えてもらったりすることができます。「時間」というのは塾に通って効率よく勉強することも指しますが、浪人という選択肢があることも含みます。  多くの場合、大学受験に失敗してしまい、浪人を決めた人は塾に通います。なぜならば、それまでの勉強の仕方がよくなかったからこそ受験に落ちたのであって、来年受かりたいのであれば、よりよい方式の下で勉強をしたほうが当然合格する確率は高くなるからです。  しかし、浪人時の塾通いは年間100万円前後の膨大な学費がかかります。成績が飛びぬけて優秀なら学費免除もあり得ますが、そもそもそこまで優秀な人なら前年の時点で合格していますし、東大に合格する人でさえその基準を優に超えているような人はそこまで多くはいません。
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カネで買える最も有効な受験スキルは?
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1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれながらも、効率的な勉強法を自ら編み出し、東大合格を果たす。著書に最小限のコストで最大の成果を出すためのノウハウを体系化した著書『東大式節約勉強法』、膨大な範囲と量の受験勉強をする中で気がついた「コスパを極限まで高める時間の使い方」を解説した『東大式時間術』がある。株式会社カルペ・ディエムにて、講師として、お金と時間をかけない「省エネ」スタイルの勉強法を学生たちに伝えている。(Xアカウント:@Temma_Fusegawa

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