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コスプレイヤーが収入減で悲鳴。コミケ中止で大打撃、過激路線に走る人も

波紋広げるコスプレの著作権ルール化

 アニメやゲームなどのコスプレは著作権侵害にあたるのか。現状では非営利目的であれば問題ないが、報酬を得た場合は法に抵触する可能性があるなど基準が曖昧だ。  これに対して政府が何かしらのルール整備に乗り出す可能性があると発言したことが、業界内で大きな波紋を広げている。ソムタム田井氏は、「個人的にルール化には賛成です」と語る。 「今はイベントや撮影会のほかにもオンライン販売など、レイヤーが稼ぐ手段は増えています。そのなかで、キャラクターのイメージを大きく損なうような過激な表現のコンテンツは罰則の対象になりえるでしょう。ですが、レイヤーが一括りにされて、健全な活動をしているコたちまで阻害しないようにしてもらいたいですね」

最も重要なのは版元やメーカーのガイドライン

 今回の議論がレイヤー中心な点にも疑問があるという。 「まず政府はコスプレイヤーとの意見交換の場を設けましたが、最も重要なのは版元やメーカーのガイドラインで、今は企業ごとに意見がバラバラになっている。これを政府が直接やると、世に出るものはすべてチェックされて許可待ちに時間もかかる。そうではなく、業界に精通した調査委員会のような団体を立ち上げたほうが効率よくルールが制定できると思います」  クールジャパン文化を海外に進出させる後押しが目的なら、まず国内の風通しをよくすべきだろう。 【笹野ゆりさん】 レイヤー歴3年の女子大生。現在、5月のコミケに向けて新たな写真集のROMを準備中という。@hina_szizsz 【あおいさん(仮名)】 レイヤー歴13年にもなる美容師。コロナの影響でレイヤー収入が激減し、コスプレ・パパ活を開始…… 【西妻さん】 Cosplayer Of The Year2021チェリー部門グランプリ。コロナ後に専業に。自らイベントも企画。@nazuma00 <取材・文/吉岡 俊 池垣 完>
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