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「ダイエットのための運動」は逆効果になることも!?

奥田弘美氏

奥田弘美氏

 気温が高くなり、だんだんと薄着になるこの季節。冬の間に増えてしまった体重を落とそうとランニングやジム通いなどを新たにはじめる人は少なくない。しかし、痩せるためにストイックな運動に精を出すのは実は危険のようだ。ダイエットに関する誤った“常識”を指摘するとともに、リバウンドなしでいつまでもスリムでいられる方法を紹介した書籍『何をやっても痩せないのは脳の使い方をまちがえていたから』が話題を集める精神科医の奥田弘美氏は「ダイエットのために運動するのは危険です」と指摘する。 「運動メインでダイエットを成功させようとするならば、ダイエット中は相当ストイックに頑張り、かつ減量が成功してからもある程度の運動はし続けなければなりません。ですが、人間というのは目標意識がないと頑張れないもの。また現代人は仕事に、遊びにとともかく忙しい方が大半ですから、目標を達成したあとに運動する時間を毎日キープしていくのは、相当な覚悟と決心が必要なのです」  運動ダイエットが向いているのは、「もともと体を動かすのが大好き!」かつ「ダイエットが成功してからも、ずうっと運動を続けるぞ!」という人のみだという奥田氏は語る。 「運動が嫌いな人が、ストイックにダイエットのために運動すると、それは大きなストレスになってしまい、結局は続きません。ある程度続いたとしてもストレスがかかっていると、人は別な方法でストレスを発散しようとします。たとえば、『こんなに頑張って走ったんだから、ちょっとお菓子を増やしてもいいよね』『毎日しっかりみっちり運動してるんだから、食後のアイスは自分へのご褒美だ』といった感じで、食でストレス解消しよう考える方がとっても多いのです」  そして、ストイックに運動を頑張って体重を減らしたとしても、残念なことにその大半の人がリバウンドしてしまうことになる。 30代, FOOD, ダイエット「運動することで食べるカロリーよりも消費カロリーを増やすことで痩せてきたのですから、運動をやめてしまうとそのマイナスバランスが消滅してしまいます。だから私は、基本的に運動ダイエットはおすすめしません。運動嫌いな人が運動をするとかえって太るその結果、ストイックに運動してもプラスマイナスゼロとなり、結局ダイエットをあきらめてしまう……というパターンにはまる人があとを絶ちません。なかにはプラスマイナスの結果、運動するよりプラスとなって『あれ? なぜか体重増えちゃった?』というとても不幸な結果になる人すらいます」  運動で消費できる熱量は驚くほど少ない。ダイエットには、食事にしろ運動にしろ、過度なストレスは禁物だということは肝に銘じておく必要がある。 <取材・文/日刊SPA!取材班> 【奥田弘美氏】 精神科医師(精神保健指定医)、日本医師会認定産業医、作家。少女時代に肥満のため「ブー」というあだ名を付けられ傷ついた経験から、「どうしたら太らない食べ方ができるか?」というテーマで若い頃からダイエット研究に熱中。医師として安全なダイエット法を吟味しながら、精神科医としての視点で「太らない人の食べ方」を考察した結果、「考え方」、「脳の使い方」に大きな違いがあることに気づき独自のダイエット法を体系づける。本書のダイエット法を自ら実践した結果、2児の出産を経て45 歳を過ぎてもBMI20、洋服は常にS~M サイズの健康スリム体型を維持している。現在は精神科医・産業医として都内20 か所の企業にて、日々多数のビジネスパーソンの心身のトータルケアを行うほか、銀座スキンクリニックではカウンセリングルームを持ちメンタルケアコーチングやダイエットコーチングを実施。心のストレスケアとともに行う安全で実践しやすいダイエット法には定評があり、ビジネスパーソンのメタボ解消や女性の健康ダイエットを日々サポートしている
何をやっても痩せないのは脳の使い方をまちがえていたから

精神科医が教える「脳で痩せる方法論」

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