今さら聞けない「マイナンバー基本講座」
今さら聞けないマイナンバー基本講座。制度の流れを簡単に追ってみよう。
各世帯にマイナンバーを知らせる「通知カード」が一人に一枚ずつ郵送(簡易書留)されてくる。マイナンバー自体は全国民に強制的に割り振られるものなので、「マイナンバーなど要らぬ」と受け取りを拒否してもあまり意味はない。むしろ、今後さまざまな届け出の場面で困るだけだろう……。
「通知カード」を受け取ったら、任意で「個人番号カード」の発行を申請することができる(無料)。これは、本人の顔写真付きで、公的な身分証明書となるもの。内閣府の「マイナンバー制度に関する世論調査」によると、個人番号カードの取得を希望する人は全体の24.3%にとどまっており、マイナンバーの嫌われっぷりを物語っているが、目下検討されている「消費税10%の導入に合わせて、飲食料品では2%分を消費者に還付」という軽減税率が実現した場合、これを受けるには個人番号カードが必要となる。
うっかり出先でカードを落とし、第三者に拾われた場合に悪用されるケースも否定はできないが、番号だけでどんな情報でも引き出せるような仕組みにはなっていない。企業や行政職員による故意の漏洩でもないかぎり、“なりすまし”などの悪質な犯罪は難しいだろう。また、盗難や紛失の際にはマイナンバーを変更することも可能だ。
◆どんな情報が税務署に晒されるの?
制度が本格的に始動するのは、来年に入ってから。前述の個人番号カードの交付が始まったほか、当初の予定(1月)から延期はされたものの、マイナンバーを使った年金の照会や相談などもできるようになる。
個人情報とマイナンバーの紐づけも順次スタート。「(証券口座の)特定口座年間取引報告書」や「保険金の支払調書」などにマイナンバーが記載されることになる。資産運用に熱心な人ほど、見られるモノが多いわけだ。本丸である「預貯金口座」との紐づけは、口座数があまりに膨大なためか、2年先(義務化は5年先)に持ち越されたが、近い将来、国民の資産状況はガラス張りになるかもしれない。
以上、駆け足で見てきたが、ここで解説したのは、マイナンバーに絡むさまざまな思惑や計画の一部にすぎない。多種多様な展開が予想される制度だけに、情報も錯綜しがちだ。税収政策だけあって、マイナンバーはわれわれの財布にダイレクトに関わってくるのだ。ほんの少しの情報の差が大きな損得をもたらすのがマネーの世界。油断するな!
取材・文/SPA!「マイナンバー」研究班
― 会社員必読マニュアル ―
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