お寺でついついやってしまう「初詣」のNG行為
「初詣といえば神社へ」と思っている人は多いだろうが、とりわけ関東では、成田山新勝寺や川崎大師、そして人気観光スポットの浅草寺へ初詣に訪れる人が多い。しかし、あなたは正しい“お寺の参拝の作法”を心得ているだろうか?
浅草寺の境内には浅草神社があり、お寺と神社を合わせてお参りすることもできる。さらに関東の初詣では、お寺に行ってもよいという考え方が主流なので、千葉県の成田山新勝寺や神奈川県の川崎大師にも多くの参拝客が訪れる。ここでは、神社とは少し違った“お寺での初詣”の作法を紹介したい。
まずは荘厳な雰囲気の山門から入り、一礼をする。お寺はかつて山上にあったことから今でも寺院の門を「山門」と言い、また寺院そのものをさして山門ということも。新勝寺は成田山、浅草寺は金龍山であることもその名残だろう。成田山新勝寺の仁王門は江戸時代に建立され、左右には金剛力士像が立っている。
こちらは神社でもお寺でも、基本的な流れに変わりはないので、初詣に出かける際にはしっかりおさえておきたい。神域に入る前に、心と体を清めるという意味があることから、訪れた際には必ずやっておきたい。
[1]右手でひしゃくに水をくみ左手をすすぎます
[2]ひしゃくを左手に持ちかえ右手をすすぎます
[3]ふたたび、ひしゃくを右手に持ちかえ、左手に水を受け口をすすぎます(ひしゃくに口をつけません)
[4]もう一度左手をすすぎます
[5]最後にひしゃくを立てひしゃくの柄を流し元の位置に置きます
山門をくぐり、手水で穢れを清めたあとは香閣へ。香閣から立ちのぼる煙を身体の痛い部分や、具合の悪い箇所にあてるとよいとされている。
初詣へ訪れたときに、自分が神社にいるのかお寺にいるのかをあまり意識していない人がいるので、恥ずかしい思いをしないよう気をつけたい。
参拝の作法は間違える人が多く、大本堂に入ったら、お賽銭を入れてから賽銭箱の前でまず一礼を。そしてただ静かに手を合わせるだけで大丈夫とのこと。例えば、浅草寺のご本尊は「聖観世音菩薩」なので「南無観世音菩薩(なむかんぜおんぼさつ)」とお唱えするとさらによいだろう。お唱えの言葉はお寺によってさまざまで、その後、軽く一礼して参拝は終わりだ。
新年から「凶」などの縁起の悪いおみくじを引いてしまったときは、その場で結びつけてご加護をお願いするとよいそうだ。ただし、おみくじを木の枝に結びつけるのは、枝が痛んで枯れる原因となってしまうため気をつけよう。
最後に、現在は発表されていないが、警視庁の「三が日のお寺の参拝者数ランキング」を紹介する。初詣へ行く際のひとつの目安としてほしい。
1位:成田山新勝寺(千葉県)約298万人
2位:川崎大師(神奈川県)約296万人
3位:浅草寺(東京都)約220万人(2009年発表)
<取材・文・撮影/北村篤裕>
まずは「山門」で一礼を
神社もお寺も同じ「手水の作法」
香閣(こうかく)で心のお清めを
神社では柏手を打つが、お寺で手を打つのは絶対にNG
おみくじは木の枝には結ばないこと
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