更新日:2022年08月21日 11:32
お金

高級腕時計のお買い得な買い方とは?【腕時計投資家・斉藤由貴生】

 あけましておめでとうございます。連載第三回目の今回は、高級腕時計のおトクな買い方について基本的なことをご紹介したいと思います。 腕時計投資家・斉藤由貴生 腕時計に限らず高級品って、銀座の一等地や高級デパートの中にある、とても豪華なお店で売られているイメージがありますよね。そういうお店って豪華に感じる反面、とても入りづらく「買わないけど興味があるから見てみよう」と思ったとしても、近寄りがたい存在です。そして、何かのきっかけで「よし行くぞ」と気合を入れて店に繰り出しても、ドアを開けるだけのために人が立っていたりと、店に入ったら何か買わないといけないと出るのが気まずい雰囲気です。  そういう店構えの店舗は「正規店」と呼ばれるお店で、日本代理店経由の新品が定価で販売されています。正規店で買うと100%本物が手に入るのはもちろんのこと、保証なども充実しています。  しかし、正規店は定価でしか販売していないため、正直高く売られているのも確かです。 「当店のラインナップには30万円、50万円、100万円のものがございまして売れ筋は50万円の商品です」なんて言われたら、「高いなぁ」とビビって30万円のモノに狙いを下げてしまいそうです。実際、お金持ちでも正規店の定価が高いと感じる人が多く、昔からハワイ旅行のついでにブランド品を安く買うとか、ブランド品を買うだけのために香港に行くなんてこともあったぐらいです。

並行輸入品はなぜ安いのか?

 海外では安く買えるということに目をつけた業者が、香港など安くブランド品が売られている海外から買い付けて日本で売るということをはじめました。これが、並行輸入品という存在です。  つまり、同じ新品でも日本の代理店を通していないため、最も安く提供することが可能なのです。例えば、時期によってはマレーシア経由であったり、香港経由であったりと経由地が異なります。  実は日本も仕入れ国の対象となる事態が起きており、ちょっと前まで話題になった“中国人の爆買い”なんかは中国で買うよりも日本のほうが安いから、仕入れにきているという状態でした。デパートの高級品売り場で電話をしながら100万円単位の時計をポンポンと買っていく中国人は、金持ちなお客様というより仕入れに来ていたバイヤーなんてこともあったのです。  並行輸入品の場合、先ほど正規店で50万円したものが30万円で売っているなんて場合もあり、とても安く買えるのが良いところ。特に腕時計の場合、人気のモデルが正規店に置いていないケースも多々あるため、並行輸入品で買うのが当たり前という印象です。最近は正規店でも人気のあるモデルを置くケースが増えましたが、かつては時計ファンには当たり前の人気モデルが正規店に置いていなく、正規店とユーザーの需要にはだいぶ乖離がありました。  ブランドにもよりますが、正規店と並行店では買った後のサポートなどにそんなに差があるわけでもなく、並行店で買ったから修理してもらえないなんてケースはフランクミュラーぐらいです。確かに、正規店で買うとメーカー公式の3年保証がつくところ、並行店ではそのお店独自の保証ということもありますし、保証がないケースもあります。ただ、腕時計って正しく使えばそんなに壊れるものでも無いため、正規店の3年保証を使うことはほぼないと思って良いでしょう。  ですから、新品で買う場合、並行輸入品を買うマイナス点はないのです。
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中古品がもっとも安く買える
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1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

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