俺の夜
先日、渋谷の駅前に人だかりを発見。近寄っていくと人気らしい女性YouTuberで、そのまま素通りしたスパムです。近年、大規模な再開発の進む渋谷にはエクストリームやらブリッジやらと、サラリーマンには覚えづらい新名所が続々と誕生。街が新しく生まれ変わる一方で、古くから渋谷にあるスナックの数が減少しているという。そんななか、2年前に20歳の現役アイドルがオープンさせたスナックがあるとの情報をキャッチ。早速、会いに行ってみた!
ママの手料理を目当てに中年オジサンたちが集う
今回訪れたのは、渋谷の道玄坂から路地を入った百軒店の一角にある「ヤングスナック-芹奈-」だ。入店すると、カウンター席とソファ席を合わせて15席ほどの昭和感漂う雰囲気。違うのは「いらっしゃい!」と、笑顔で迎えてくれた川崎芹奈ちゃん(22歳)。アイドル7年目の彼女だが、16歳から将来はスナックを開きたいと思っていたとか。「ライブ帰りにスナックの前を通ると楽しそうな声が聞こえてきて、人との交流が好きな私に向いてるなって。あと私、昔からスーツ姿のオジサンがすごく好きなんです」
ママはオジサン好きの現役アイドル!
そんなオヤジ殺しのセリフに瓶ビールがいつもより旨く感じる。アイドル特有のサービストークかと思いきや、結構ガチのご様子で。
「百軒店は渋谷でも静かで老舗の飲食店も多くて。最近は、私のことを知らない中年サラリーマンのお客さんも増えてきて嬉しいんです。特にお腹がぽっちゃり出てる人を見るとかわいいなって思うし、触りにいっちゃうぐらい(笑)」
また同店では、芹奈ママが作るおばあちゃん直伝の料理も人気だ。「家庭料理も楽しんでもらえるスナックにしたかったんです。好評なのは、きんぴらごぼうやだし巻き卵。ご飯とお味噌汁のセットにもできるので、夜ご飯だけ食べにくる常連さんも多いですよ。たまに失敗しちゃうこともあるけどそれも含めて手料理かなって(笑)」
カラオケの代わりにギターで即興の引き語り!
注文後、カウンターでママの料理姿を眺めつつ酒を飲みながら待ってる間も至福のひと時だろう。スナックといえばカラオケだが、ここはカラオケがない代わりに芹奈ママにギター弾き語りをリクエストすることができる。
「’80年代や’90年代の歌謡曲が得意で、40代に人気なのは森高千里さん。一緒に歌ったりしていると、青春時代を思い出すのかな。帰り際に『感激した!』って、握手されることがよくあります」今はアイドルとスナック経営を兼業している彼女だが、「スナックはずっと続けていきたい」とも。
「お金だけ見てキャバクラに流れるコは多いけど、スナックのほうが幸せになれると思う。お互いに年を重ねながら、深い人付き合いが学べて。私はもうお客さんの老後まで心配してます(笑)。ウチに寄ったら、少しでも気持ちが和らぐような居場所に育てたいです」
変わりゆく街だからこそ、変わらずに残してもらいたいお店がある。彼女のスナック愛に胸を打たれ、川崎芹奈のYouTubeチャンネルを登録するスパムでした。
【ヤングスナック-芹奈-】住:東京都渋谷区道玄坂2-19-11 JP道玄坂ビル2F
電:03-6416-0383
営:17時~23時30分(月曜のみ19時オープン)
休:日曜
料:チャージ500円
不定期開催のイベントなどは、お店のツイッター(@ysnack_serina)まで
撮影/水野嘉之
もうすぐ2月だというのに、心身共に新たなスタートが切れないスパムです。時代は進み続けているが、人は年を重ねるほど後退していくのか……。そんな憂鬱を打破すべく、渋谷へと久しぶりに足を延ばす。クラブ前は若者のパリピ集団で溢れかえっている。結局どこかに入る気力も湧かず、ラーメンでもすすって帰ろうと道玄坂を歩いていると“ジェントルマンズクラブ”なる看板を発見。耳馴染みのない言葉に惹かれ、入店してみた。
筋トレで鍛え抜かれた世界基準の美尻ダンス
今回訪れたのは、昨年11月にオープンしたジェントルマンズクラブ「MADAM WOO TOKYO」だ。ジェントルマンズクラブは本場アメリカだと、音楽や酒とともにセクシーなダンサーとチップ遊びができるという大人の遊び場だとか。入店すると白を基調にしたデザインのカウンターやソファ席を赤や青のネオンが照らし、DJブースやダンスポールも置かれたアートな空間が広がる。
「ダンサーも厳選していて、SPA!的にいうと、店員が全員エロい女の揃った大人のクラブですね」(プロデューサーのRYUZO氏)店内には、セクシーなTバックビキニ姿のダンサーたちがフロアだけでなく、カウンター上に横たわり淫靡な雰囲気を漂わせている。
いいダンサーはお尻でわかる!とか
「気に入ったコの名前でチップを買えばダンサーが近くに寄っていって至近距離でダンスを独り占めできる。ジェントルマンの姿勢を崩さず遊んでってください」(同) また「いいダンサーはお尻が魅力」というRYUZO氏の助言を受け、TOMOYOさんにロックオン! 目の前でお尻を上下に激しく振る“トゥワーク”ダンスのド迫力に押し倒されそうに……。聞けば、海外の有名ラッパーが来店した際に、「君のケツを俺のPVに出したい」と熱望されたという。「音楽とお酒、そして女のエロスを楽しむのが醍醐味。ワイングラスを回すようにセクシーにお尻をくねらせる“ワイニー”ダンスが得意なコもいたり。ジャンルが違うダンサーたちのお尻の魅力を堪能してほしい」(TOMOYOさん)
ダンサー軍団が舞う! チップが飛んでいく!!
お礼のチップはお尻のヒモや胸元に挟んだり、お客さんが咥えてダンサーが口で受け取りにいくパターンも。お代わり希望! その後は、カウンターでバーガールとの話を楽しみつつ、火照った体をクールダウンするスパムだった。また、同店の料金システムがワンフロアで3段階(VIPソファ/カウンター/スタンディング)と分けられているのも理由がある。
「海外のジェントルマンズクラブに行くと一般席からVIP席が見えて、シャンパン飲んでダンサーたちにチップをバラ撒く“MakeitRain”のシーンに出くわして。俺も『金稼がなアカン』と思ったし、そのマインドが培われる場所です」(RYUZO氏)
大金の雨とはいかずとも、小雨ぐらいを降らせるジェントルマンになろうと決意を固めた夜でした。【MADAM WOO TOKYO】
住:渋谷区道玄坂1-22-12長島第一ビル9F
電:03-6416-0577
営:22時~ラスト(木・金・土のみ)
料:エコノミーエントランス2000円(1ドリンク込み。カウンター席・VIPシートは別料金)。
3月より火曜~土曜までオープン予定HP。(https://madamwoo.tokyo/)
撮影/水野嘉之
今年の流行語大賞は「そだねー」に決定。とはいえ、忘年会の日時を後輩に確認したところ、LINEでひと言「そだねー」と返信されて、少しイラッとしたスパムです。さて、忘年会シーズン真っただ中。駅周辺のベンチでは酔いつぶれたサラリーマンに年末特別警戒パトロール中の警察官が声をかけている。平成最後の忘年会だし、ハメを外しすぎるのも仕方ないか。そんなことを考えて赤坂の街を歩いていたところ、“赤坂初のポリスバーが誕生”との看板を発見! んん、これは!?と、忘年会の前哨戦の意気込みで店へ向かった。
男心をくすぐるチラリズムが満載
今回、ガサ入れしたのは東京メトロ赤坂見附駅近くにあるミニスカポリスバー「RedSlope 110」だ。店内はスナックのような雰囲気だが、モデルガンやパトランプなど警察グッズが置かれている、なんとも不思議な空間。そこへ登場したのは、アメリカンポリスの衣装を身にまとったメイサちゃん(20歳)と、女性警官のワカナちゃん(20歳)。想像してたミニよりもさらに短い公然わいせつギリギリのミニだ。グラスを合わせ「確保~!」という乾杯コールとともに宴が始まった。
平成生まれにとってはもはや「逮捕しちゃうぞ」は死語!?
メイサ「最初、お客さんに『ミニスカポリスの決めポーズとセリフお願い』って言われても、女のコが誰も知らなかったんです(笑)」
ワカナ「でも今は完璧だよ。今日は、貴方を逮捕しちゃうぞッ!」
平成世代の初々しいバキュンポーズもかわいらしいが、超ミニスカからチラりと見える美脚もありがたい。そんなセクシーポリス衣装は同店のオリジナル。キャストも日本やアメリカなどのコスチュームに合わせて化粧を変えているというこだわりだ。また、テーブル席ではキャストが立ち飲みスタイルで接客するため、「動くと汗でホットパンツの衣装が体に張りついちゃう」(イクミちゃん)なんて声にも男心は掻き立てられる。とはいえ、酔いの回ったスパムがカウンターでお酒を作るポリスの胸元を覗こうとした瞬間、「こらッ」と額にモデルガンを突きつけられるハメに。調子に乗りました。
美脚揃いのポリスに撃ち抜かれたい
イクミ「このお店に来ると、やたら昔の武勇伝を語り出す人が多いよね。しかも結構ダメなやつ」
メイサ「ポリスを前に自供し始めるパターン。それで、おもちゃの手錠をつけてあげると、今度は手錠の下ネタで盛り上がるんですよ」そんな雑談が一段落した頃になって「このお店が水商売デビューなんですよ」と話しだしたワカナちゃん。なんと、ホストとキャバ嬢だった両親の影響で夜職に興味を持ち始めたという。
「両親は20歳の頃に歌舞伎町で売れっ子同士だったけど、出産を機に2人とも引退して、お父さんはトラックの運転手に転職して育ててくれました。ただ私も20歳になって夜の仕事に興味があることを伝えたら、母は『大変なこともあるけど、やってみればいいじゃない。目標を決めれば辞められるから』って。今は一人暮らしをするために貯金を頑張っています」
年の瀬に心温まる話をしてくれた彼女に敬礼するスパムでした。
「Red Slope 110」
住:東京都港区赤坂3-19-8 赤坂ウエストビル4F
電:03-6277-8191
営:18時~翌5時
料:チャージ料3000円/60分(カラオケ付きVIP席は別途1000円)
税・サ:20%
※SPA!見たで初回のみオールタイム90分3000円
撮影/渡辺秀之