「年収を基準にして家を買うと必ず失敗する」不動産のプロが警鐘
「住まい探しを始める際、『私の年収でいくらのマンションが買えますか?』と不動産業者に相談する人は、将来の家計が破綻してしまう典型的なタイプです」と指摘するのは、『不動産業界の人だけが知っている新築マンションは買わないほうがいいワケ』が大きな反響を呼んでいる不動産コンサルタントの城戸輝哉氏。
「初めての住まい購入は誰でも気負ってしまいます。そして、どうせ買うなら、多少の無理をしてでも自分が買える範囲で一番、条件のいい物件を手に入れておくのが将来のリスクヘッジにもなるだろうと考えがちなのですが、そこには大きな落とし穴があります」
信用度の高い企業に勤めるサラリーマンなら、住宅ローンを利用して年収の7~8倍の物件まで買うことができるが、限度額いっぱいまで借りて家を買うのはあまりに危険だと城戸氏は警鐘を鳴らす。
「不動産業者に相談すると、『新築や築年数の浅いマンションならこれからも価値が残るし、いざというとき売ったり貸したりしやすいから心配ありませんよ』と聞かされます。だから、ほとんどの人が新築ならギリギリまで予算を上げても大丈夫と考えてしまうのですが、このパターンでみんな貧乏になってしまいます」
なぜ貧乏になるのか。絶対に意識しなければいけないのは「将来的な資産価値」だという。
「実は、新築マンションだからこそ無理して買ってはいけないのです。新築マンションの場合は購入後の価値の目減りが激しく、10年、20年経過すると、購入時の6割から半値でしか売れなくなってしまいます。実質的な資産価値を大きく上回る額のローンを組んでしまっているわけですから、転職や失業などで家計が苦しくなっても売り抜けることが難しく、最終的には支払いが滞り、競売にかけられてしまいます。今の日本で資産価値の目減りがなく価格が長期的に安定するのは、立地の良いエリアに建つ中古マンションだけです」
1
2
『不動産業界の人だけが知っている新築マンションは買わないほうがいいワケ』 あなたの「住まい探しに関する常識」は間違いかもしれません。 |
この記者は、他にもこんな記事を書いています
ハッシュタグ