肉フェスの鶏肉やジビエ食材の「食中毒感染リスク」は、食品横流しや偽装事件より怖い
ゴールデンウィーク中におこなわれた「肉フェス」での食中毒騒動や、廃棄予定のビーフカツをはじめ多数の食品が横流しされていた一連の報道で、食の安全を不安視するようになった消費者は多いはず。食品コンサルタントの山崎毅氏は、「横流しは過去の食品偽装事件と同様、モラルやルール面での問題はありますが、食における健康被害の面から考えると、リスクはあまり高くない」と話す。
特に注意すべきは、主に鶏肉などを汚染するカンピロバクターを原因とした食中毒だという。
「スーパーなどで売られている鶏肉の6~7割は、同細菌が付着していると言われています。肉を切った包丁やまな板をそのまま、もしくは簡単に拭いた程度で野菜などの食材にも使ってしまうことで感染するケースが多いんです。もちろん、ほかの食中毒にも言えることですが面倒くさがらずに食材ごとに調理器具を熱湯消毒、もしくはしっかり洗えば、感染リスクを大幅に下げられます」
「また、フグや毒キノコも危険ですが消費者にはそもそも身近な存在ではありません。むしろ、日常の食生活で考えるなら微生物や自然毒による食中毒のほうがよっぽど怖い。抵抗力の弱い高齢者や子供だけでなく、成人男性でも疲労などが溜まっていると重篤な症状を引き起こし、最悪亡くなるケースも毎年発生しています」
鶏肉の6~7割は食中毒細菌に汚染
1
2
ハッシュタグ