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東日本大震災から6年…被災地取材で記者が大手メディアの震災報道に抱いた違和感

いわき市豊間地区

⇒【写真】はコチラ(いわき市豊間地区の写真ルポ) https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1301388  3月11日、津波被害による犠牲者が出たいわき市豊間地区では、14時46分に追悼式典が行われた。  家族をなくした地域の住民、警察と消防の100人ほどが参列し黙祷が捧げられたが、メディアで報じられている姿と現地では、やや違う空気感があった。  住民たちは終始深刻な表情を浮かべ、言葉も少なく、いまだ癒えぬ震災のショック…とメディアが言いそうな紋切型の光景は広がっておらず、実際は式典の前は雑談と笑い声が飛び交い、住民による甘酒が振る舞われ、ちょっとした町内会の集まりのような雰囲気になっていたのだ。  むろん、その辛さが見えないからと言って被災者の悲しみが癒えているわけではない。だが、「ずっと悲しい表情を浮かべている被災者」というイメージを抱いていたとすれば、それは誤解といってよいだろう。  実はいま、豊間地区は復興の真っ只中。流された家屋があったエリアはいったん更地にし、新たな道路が敷かれている。ここでも、震災当時の状況を思わせる建物はほぼ見られなくなっている。
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いわき市小名浜地区
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