更新日:2022年08月28日 09:26
スポーツ

“ミスター・サンフレッチェ”佐藤寿人がJ2移籍を決断した本当の理由

――それで、気持ちは一気に移籍へと傾いた。 佐藤:名古屋はJ2に降格しながらも1年でJ1に戻らなくてはならないという明確な目標があるなか、真っ先に自分を戦力として評価し、声をかけてくれた。それが、僕が広島で引退するという気持ちを覆してくれたというか、もう一回選手として戦う気持ちを呼び起こしてくれたんです。去年も楢さんとは連絡を取っていてグランパスの窮状は聞いていました。そんなグランパスを生まれ変わらせる一員として自分も携われたら……と思ったんです。 ――広島を愛する気持ちよりも、選手として戦いたいという気持ちが上回ったと。 佐藤:一人の人間としては普段の生活もありますし、やっぱり広島を離れることになれば広島での生活も捨てなければならず、そこは考えました。ただ、グランパスと交渉するときに、昨年広島カープで引退された黒田博樹さんの『決めて断つ』という著書を読んでいて、ちょうどそのときの自分に重なる部分もあって、背中を押してくれた。何かを決断するときには何かを断たなければいけない、それが僕にとっては広島での生活だったんです。 ※このインタビューは5/9発売の週刊SPA!のインタビュー連載『エッジな人々』から一部抜粋したものです 【佐藤寿人】 ’82年、埼玉県生まれ。’00年に市原(現千葉)でデビューし、C大阪、仙台、広島を経て’17年から名古屋。広島では3度のリーグ制覇を経験し、’12年にはリーグMVPと得点王をダブル受賞。千葉の佐藤勇人は双子の実兄 取材・文/栗原正夫 撮影/ Toshitaka Horiba 写真提供/産経新聞社 (C)N.G.E
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週刊SPA!5/16号(5/9発売)

表紙の人/ 有村架純

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