MJ：つまり、BMWのストレート6は堕落したってことだ。今のBMWは4気筒に限る！ 職人：そんなことないでしょう。我がM3の血脈を継ぐM4は、ストレート6ターボでも別格に気持ちいいですよ。サウンドも迫力あるし。 MJ：でもさ、レクサスRCF（自然吸気5リッターV8）には快感で負けてたよね。BMWが駆け抜けるヨロコビでレクサスに負ける。由々しき事態だよ！　BMWはもう開発の軸足を4気筒に移してるんだよ! 職人：たしかに、440iカブリオレのあと、430iクーペ（4気筒2リッターターボ）に試乗したら、こっちのほうが気持ちいいかも、と思いましたしねえ。 MJ：でしょ？　パワーは下だけどワイルドでパンチがある。 　でも最後に523dツーリングに乗ったら、「これが一番いいかも」って、みんなして思ったよね。 職人：ゆったり高級で、トルクがあって、最高でしたねえ。 MJ：今やBMWは4気筒ディーゼルがベスト！　販売比率もディーゼルが5割近い。ストレート6は5％くらいになっちゃってるってよ。 職人：BMWのストレート6は、現行ではターボしかないですしねえ。 MJ：結局、自然吸気のほうが駆け抜けるヨロコビは上だった。フェラーリのV8モデルと同じだよ！ 職人：つまり、自然吸気のストレート6を積んだ僕のM3が、BMWの頂点ってことですね（笑）？ MJ：ドアノブが壊れててもね！ 職人：ドアノブは直します……。 【結論】 BMWと言えばシルキーな直列6気筒エンジンが代名詞でしたが、近年は「4気筒のほうが気持ちよくね？」になりつつあります。そして買うなら断然、中古車がオススメです。5万円でも天下を取れますからウフフ～！
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中