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50代でまだハゲていない男は、なぜみんな出川哲朗の髪型になるのか?

―[山田ゴメス]―
 同窓会に出席したり、電車に乗ってまわりを観察していたら……ふと気づいたことがあった。  ゴメス記者と同世代(=50代)の、まだそれなりに髪が残っている男性が、かなり高い確率で、あの出川哲朗と同じようなヘアスタイルをしているのだ。しかも! 付け加えるなら、このボクもなにを隠そう出川カット!! もしかして流行ってるの? 出川カット……。いやいや、コレにはもっと根深い切実な理由があるんです!
出川哲朗オフィシャルブログ

出川哲朗オフィシャルブログより

 出川カット(=ゴメスカット)を簡潔に説明すると、「頭部の側面と背面を大胆に刈り上げ、頭頂部のみ髪を立たせることができる程度の短さに残しておくヘアスタイル」のことで、大きく解釈すれば「ソフトモヒカン」にカテゴライズされたりもする。出川哲朗以外の50代著名人だと、ゴルゴ松本(50)……あと、亜流としては山田五郎(58)あたりが挙げられる。  とりあえず、お洒落かつ稀代のスタイリストでならす五郎センセイは置いとくにして、ではなぜ? 出川やゴルゴやゴメスは、あえてこの髪型をチョイスするのか!?  じつはですね……チョイスしているわけでは決してなく、ぶっちゃけ僕ら50代は、この髪型しかできないんですよ~。  まず、髪ってヤツは加齢するごとに細くなり、コシがなくなっていくので、ドライヤーやワックスで自在に立てたり流したりグチャグチャにしたりができなくなるのだ。つまり、「辛うじて立つくらいのギリギリのショートヘア」までしか許されない、できる髪型は相当なまでに限定されてしまうのである。
山田ゴメス

山田ゴメス

 ロングヘアにするなんて、もってのほか! 50代男性の頭部には、“薄くなってしまっている部分”が必ず出てくる! したがって、植毛や部分カツラで誤魔化さないかぎり、長髪は(たとえば、幅が大きすぎる分け目だとか)ソレをより際立たせてしまうだけなのだ。あと、側面と背面の刈り上げは白髪防止。「ダンディー」に振り切るのではなく、あくまで「若さ」をアピールしたいなら、やっぱ白髪ってキツいんですわ。放置したままだと10歳は確実に老けて見える。  「ロマンスグレー」なんて呼ばれるカッコイイ“染まり方”は、まずしません! たいがいがくるんと独立的に生え伸びるチョロ毛であるからして……。となれば、髪が「線」じゃなく「点」になるまでソリッドに刈り込むしかないのである。  さて。「側面・背面の刈り上げで白髪を隠し、頭頂部のショートヘアで薄毛を隠す」出川カット(ゴメスカット)のマジック、ご理解いただけただろうか? 他人事だと流し読みしちゃって、床屋へ行くごとに髪型でのイメチェンを謳歌しているキミ! もう10年もすれば……キミも出川の、ゴメスの仲間入りですゾ!? 山田ゴメス【山田ゴメス】 1962年大阪府生まれ。マルチライター。エロからファッション、音楽&美術評論まで幅広く精通。西紋啓詞名義でイラストレーターとしても活躍。著書『クレヨンしんちゃん たのしいお仕事図鑑』(双葉社) <取材・文/山田ゴメス>
大阪府生まれ。年齢非公開。関西大学経済学部卒業後、大手画材屋勤務を経てフリーランスに。エロからファッション・学年誌・音楽&美術評論・人工衛星・AI、さらには漫画原作…まで、記名・無記名、紙・ネットを問わず、偏った幅広さを持ち味としながら、草野球をこよなく愛し、年間80試合以上に出場するライター兼コラムニスト&イラストレーターであり、「ネットニュースパトローラー(NNP)」の肩書きも併せ持つ。『「モテ」と「非モテ」の脳科学~おじさんの恋はなぜ報われないのか~』(ワニブックスPLUS新書)ほか、著書は覆面のものを含めると50冊を超える。保有資格は「HSP(ハイリー・センシテブ・パーソンズ)カウンセラー」「温泉マイスター」「合コンマスター」など
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