40過ぎのヒラ社員500人に調査「なぜあなたは役職につけなかったか?」
西尾氏が「昇給や昇進は企業が求める能力やスキルを把握し、正しい方向で努力した結果にすぎない」と言うように、出世は降って湧きはしない。「貯金があれば転職したいです」(49歳・貿易関連)や「自宅警備員よりマシ。仕事なんてそのレベルです」(42歳・印刷)などと答えているうちは、勝負の蚊帳の外。敗者にもなれないのだ。
また、現状に至った「原因」をどう見ているのか(Q3)。「上司に好かれなかった」(20.4%)、「社内政治に向いてなかった」(14.8%)、「自分の力を発揮できる部署につけなかった」(12%)と、45%以上が環境や他人のせいにしている。
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《Q3 「役職につけなかった」原因は何だと思いますか?(複数回答可)》
102人 転職を繰り返した
102人 上司に好かれなかった
100人 昇進を自ら断ってしまった
86人 仕事で実績を上げられなかった
74人 社内政治に向いていなかった
60人 自分の力を発揮できる部署につけなかった
48人 社員数に対して役職が足りていない
47人 部下を管理する能力がなかった
43人 うつ病など心の病をわずらった
37人 同期が自分より優れていた
「上司に好かれなかった」が同数で1位。「失敗を他者に求める人は出世しにくい」(西尾氏)
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回答者の中には「上司よりスキルや能力が高いと自負していたので、仕事の指示や指摘をしてしまい反感を買った」(51歳・製造)、「誰もできそうもない業務ばかり押しつけられ、能力を発揮する機会に恵まれなかった」(43歳・物流)という声が聞かれた。日本特有の人事評価を山本氏はこう話す。
「年功序列や終身雇用が根強く残る日本社会では、社内の雰囲気や人間関係がこじれるのを恐れ、評価をフィードバックせず個人の成長機会を奪っているケースが多い。

日本社会が無気力なサラリーマンを量産
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