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「ラブホは外の景色が見えない」という嘘…都内一の夜景は浅草のラブホで拝める/文筆家・古谷経衡

独りラブホ考現学/第7回

室内から望むスカイツリー

外の景色が見えないわけではない

 私には到底信じられないことであるが、まれに「ラブホテルは外の景色が見えないから嫌い」という意見がある。唖然とする。「ラブホテルは外の景色が見えない」というのは、大嘘の類いであり、単にそれは窓枠に覆いが被せられていることで外の景色が見えないわけでは無い。  また逆に外から内部の景色が見えると、これまたアレでアレな問題があるため、室内をあえて密閉気味にしているだけであり、「ラブホテルは外の景色が見えない」というのは、まったくのデマゴーグであり都市伝説の類いなのである。また防犯の観念上、低層階にあっては外部から闖入者を防ぐ目的で窓を開放していない物件は多い。しかしこれらはすべて、意地悪をしているのではなくホテル側による利用客保護が主目的なのであり、そこを勘違いしないでいただきたい。  いまだこういう価値観を持っている吾人は、都心の一等地に建つシティホテルは見晴らしが良く、場末のラブホは劣等である、という隠せざるラブホ蔑視でもあるかのようである。実にけしからん。  今回はその証拠に、私がとっておきの眺望を有する都内最高のロケーションに立地する台東区浅草の「ホテル ミュー」を紹介しよう。

ホテルミュー外観

ラブホには珍しい事前予約も

 このホテルの売りは、なんと言っても「客室からスカイツリーが見える」というロケーションである。当物件は、スカイツリーを隅田川を挟んだちょうど対面に立っており、絶好の眺望を有する。  ホテル側もこの眺望を売り文句にしていて「全10室でスカイツリーが観ることが出来、具体的には302,304,402、404、502、504、602、604、702、704号室」であるという。上記に撮影した室番号は604号室である。  どうだ、見事なスカイツリーの眺望がラブホテルから楽しめるのである。私の経験上、こんなに綺麗にラブホテルからスカイツリーが見える物件は、東京広しといえどもここだけであると断言できる。素晴らしい物件である。

スカイツリーが見えるのは全部で10室

準和風に彩られた室内

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むろん良いことだけではない
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