新年最悪のスタート、1ドル=100円突入で日経平均はさらに暴落する!?
なかでも、最大の懸念材料が円高だ。西原氏が解説する。
「昨年12月にFRBが利上げを実施し、’19年も2回の利上げを行うという見方が広まりましたが、NYダウの急落や経済指標の悪化を受けて、金利先物市場は“利下げ”を織り込み始めています。これはドル売り材料。一方で3月から本格化する日米通商交渉の米国側の要求項目には為替条項が盛り込まれています。為替操作の防止を求めているだけに、日銀による緩和拡大などの円安誘導は当面できない。つまり、トレンドは明確に円高。日経平均が昨年10月高値から2か月ほどで20%以上(約5500円)も下げたことを考えれば、ドル/円も114円の高値から20%以上下げてもおかしくない。1ドル=100円を割り込む可能性もある」
この円高圧力は深刻。国内主要企業の想定為替レートは1ドル=108~109円なのだ。新年度入りに際して想定レートは見直されるだろうが、輸出系企業の利益予想が大幅に引き下げられる可能性は高い。
「来年度の業績予想が出そろう直前の5月には新天皇即位に合わせて10連休が控えているため、手じまい売りも出て日経平均が急落すると予想する人も少なくない」(中堅証券会社幹部)という。4月には統一地方選、夏には参院選が控えているため“選挙対策の買い”が入る可能性もあるが、証券関係者の表情は暗い。
「証券界では、冬のボーナスは支給日の3か月ほど前が査定期間となります。9月の業績に応じて支給額が決まるのですが、昨年9月は相場が好調だったのに手数料収入が減って冬は大幅減。日銀やGPIFといった公的機関が買い上げるばかりで、個人の商いが増えなかったので、証券会社の手数料収入は減り続けているんです。このままいけば夏のボーナスの査定期間である3月もボロボロ。証券界は一足早く冬の時代を迎えることになる……」(同)
新天皇即位のご祝儀相場に期待するほかない……かも。
取材・文/週刊SPA!編集部 写真/時事通信社
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