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脂を食べて30kg減。逆転の発想で痩せる糖質制限ダイエット

ダイエットの有効なアプローチとして注目を集める糖質制限。白米との決別や厳格な食事制限を連想してか、なかなか始める気が起きなかったり、挫折する人も多い。そこで、持続可能な糖質制限法について徹底取材を敢行。正しい知識とノウハウを凝縮した。肥満に悩む中年、必読すべし。

脂肪をもって脂肪を制する!ケトン体の有効活用がカギ

 脂を取って痩せる。そんな逆転の発想で30㎏もの減量に成功したのは、実業家の金森重樹氏だ。
金森重樹

金森重樹氏

「糖質制限を始めたのはたまたまでした。4年ほど前に歯科医院の経営に携わっていたら、『糖質を取らないと口腔環境にどんな影響を及ぼすのか』という論文を目にし、自分の体で実験してみることに。すると90㎏あった体重がわずか2か月で60㎏にまで激減した。これには驚きました」  このことをきっかけに糖質制限に興味を持った金森氏は、国内外の最新の文献を読み漁り、ツイッターで情報発信を開始。今年6月には糖質制限をテーマにした翻訳本も監修するに至った。 「僕のモットーはすべて理詰めで考え抜き、実行すること。借金1億円から数々の事業を成功に導いて超富裕層に上りつめました。それはダイエットでも同じです」  そんな金森氏が提唱するのは高脂質食をメインとする糖質制限法。 「私たちは通常、食事から摂取した糖質を第一のエネルギー源としています。ところが断糖すると糖質が体内に取り込まれないため、体は糖のエネルギーをメインに扱う解糖系から脂肪酸を使う回路に切り替わる。作用機序としては断糖・高脂質にすることで、ホルモン感受性リパーゼが体の脂肪を分解して、エネルギーとして使います。  このとき分解されてできる遊離脂肪酸が肝臓の中のミトコンドリアでの代謝を経てケトン体に変わります。ケトン体は血液と一緒に全身に運ばれエネルギーとして使われます。つまり、糖ではなく脂肪をエネルギーとして使うことから自然と体脂肪が落ちて痩せる、という仕組みです」
糖質から脂質へ

人間がエネルギーを得るには糖質から、と考えられがちだが実際は違う。ブドウ糖はタンパク質からも生成されるし、断糖することで内脂肪を燃やすようになれば、脂質がケトン体に変化してエネルギー源となる。この仕組みをまず、理解すべきだ

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糖依存から脱却するには?
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