仕事

需要急増で“コロナ過労”する職業。電話が鳴りやまず、パンク寸前…

 各業界に吹き荒れるコロナ禍。オーバーシュート(感染爆発)による医療崩壊が危惧されているが、現場が崩壊しつつある職業はほかにもある。代表的なのは介護業界だろう。

需要急増!“コロナ過労”の現場からの悲鳴

コロナ失職の悲鳴

「突然の休校措置に困るママさん介護士を責めるわけにもいかないし」と嘆く竹村さん

 都内で訪問介護の会社に勤める介護士の竹村修二さん(仮名・32歳)は、やつれた顔でこう訴える。 「2月から自分の受け持ちがこれまでの3倍に増え、介護するこちらが倒れる寸前です。帰宅後は毎日気を失うように2~3時間寝るだけのギリギリの生活。本当は退職したいのですが、同僚や利用者さんを見捨てるわけにもいかなくて……」  介護士の仕事量がこんなにも増えてしまったのはなぜか。 「一斉休校の影響が大きいですね。介護業界は女性、特にママさん介護士が多いんです。小さなお子さんがいる家庭で、託児所や学童保育に預けるほどの余裕がないと仕事に出られなくなり、そのぶんの利用者さんが割り振られて仕事量が増えてしまっているんですよ」

意外なパンク寸前の業種も

 なかには、意外な仕事がパニック状態に陥っている例も。そのひとつが「ネットサイン会」だ。ネットサイン会とは、ミュージシャンやアイドルがインターネットで動画配信をしながら、購入したCDなどにサインをするというもの。7年前から運営を続けるダブルの二瓶弘文氏が現状を語ってくれた。 「直接の接触が必要ないので、イベント自粛の流れとともに案件数が急増しています。日本でコロナが騒がれ出した2月の中旬から電話が鳴りやまず、3月は例年の5倍の案件数。もともと3人だったスタッフを10人に増やしたんですが、それでも全然足りていない状態ですね。正直パンク寸前です」
コロナ失職の悲鳴

びっしりのスケジュール画面にため息を漏らす二瓶氏。作業しながら取材に応じてくれた

 1月までは週に4~5件入ればいいほうだったが、3月は一日に5件重なる日もあり、対応に追われるスタッフは憔悴しきっているという。 「ネットサイン会のノウハウがない事務所さんからは、企画や進行までお願いされることが多く、スタッフ総出で朝から夜中まで働いても1か月半以上全員が休みなしの状態。運営会社として回っていないというのが実際のところですね」  リアルイベント自粛の流れが続き、今後さらに案件数が増える可能性もあるが? 「スタッフはすでに限界。今の状態でもあと2週間は持たないと思っているので、さらに増えれば現場は完全に崩壊します。運営が倒れると元も子もないのでそれは避けたいですね……」  コロナは思わぬ職業に“二次被害”をもたらしているのだ。 <取材・文/週刊SPA!編集部>
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