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「地頭は悪い」と自覚する東大生の暗記術。円周率を覚えるにもコツがある

「暗記が苦手」には明確なワケがある

「暗記のための技術を紹介する」と言ってきましたが、実は僕は暗記が大の苦手です。単純に何かを覚えようとしてもなかなか覚えることができず、人の顔や名前を記憶するのにも大変苦労してきました。  そもそもなぜ僕たちは暗記が苦手なのでしょうか? それについて僕は二つの理由があると考えています。一つは意識の問題で、もう一つは方法の問題です。  たとえば、みなさんは昨日食べたお昼ご飯のメニューを即答できますか? みなさんもそうである方が多いかと思いますが、少し考えこんでしまうのではないでしょうか。東大生でも即答できる人間は少ないと思います。  なぜたかが「昨日のお昼ご飯」でさえも即答できないのでしょうか? それは単純に「昨日のお昼ご飯のメニュー」という情報を意識して暗記していないからです。意識して何かを覚えようとしなければ、覚えることはできません。

正しく努力することの重要性

暗記 逆に何かを覚えようとしていれば、つまり興味のあることについては覚えられたという経験がある人はいらっしゃるのではないでしょうか。たとえば、流行りの歌の歌詞や、応援しているタレントの出演作などはすんなり覚えられるという経験はありませんか? これはその物事にどれだけ集中して取り組んでいたのかを表すいい例だと僕は考えています。 「そんなの当然だろ!」と思われている方も多いと思いますが、この悪い例を実践している人は驚くほどたくさんいます。英単語などを覚えなければいけないとき、単語帳を開いてボーっと眺めていた経験はありませんか? 僕自身塾の講師として働いていましたが、そのような生徒はとても多かった記憶があります。  このような時間はまったくタメになっていないため、本来、勉強時間としてカウントしてはいけませんが、これを勉強時間としてカウントすると「努力しているのに成績が上がらない」と嘆く羽目になってしまうというわけです。
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円周率を覚える際のテクニック
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