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牛角、焼き肉きんぐ、安楽亭、食べ放題の最強は? どケチ腕時計投資家が食べ歩く

平日夜も満席だった大人気の焼き肉きんぐ

 続いて焼肉きんぐの評価をしたいと思います。  最初に良いところですが、焼肉きんぐは新たな焼肉ファンを掘り起こしたと感じました。私がお店に行ったのは、平日20時ごろですが、満席状態で15分ぐらい待つほど大盛況。こんな状況は、焼肉きんぐ登場以前の安楽亭ですら見たことがありません。 「焼肉きんぐ好調、安楽亭苦戦」というニュースの見出しだけを見ると、焼肉きんぐが安楽亭の客を奪ったように勘違いしてしまいますが、実際は新たな需要を掘り起こしたように思います。  ですから、焼肉きんぐは「すごい!」と言えます。しかし、残念ながらメニューはすごいとは思いませんでした。
安楽亭VS焼肉きんぐ

安楽亭VS焼肉きんぐ

 メニュー内容は、ほかの焼肉チェーンを意識したような感覚。全体的に、あまり心に刺さらないのです。シェフの料理に「これがうまい!」と感じるというよりも、会議室で作られているような味だと感じてしまいました。  私は、焼肉きんぐは今は流行っているけれども、このままだと飽きられてしまうのではないかと感じました。むしろ、「どこかの老舗焼肉店を買収して、そのメニューを看板化すればよいのに」と思ったぐらいです。  ただ、焼肉きんぐが台頭したからこそ、私の大好きな安楽亭に食べ放題メニューができた可能性もあります。そういった意味では、安楽亭ファンの私としては、焼肉きんぐに感謝しなければならないわけです。

3店舗のなかの勝者は…

 以上のことを踏まえると、これら食べ放題を実施する3店舗のなかの勝者は、私の中では安楽亭です。理由は先にも述べたとおり、「普遍的な味」を持っていると感じたからです。  奇をてらった料理は、一時注目されたとしても、それはブームとして後に廃れます。その一方で、数十年間変わらないのに売れ続ける味は本物だと言えます。  もちろん、会社の業績で見れば今の安楽亭は勝者ではないようです。焼肉きんぐを運営する物語コーポレーションの時価総額は約650億円。それに対して安楽亭は約100億円。  けれども私は、安楽亭には普遍的な味という財産があるため、長期的には強いのではないかと思っています。  もちろん安楽亭に対して良いイメージを持っていない方が多いもの確か。実際、私の知人でも「安楽亭はちょっと」という人がいるのですが、私の感覚としては「食わず嫌い」だと思います。安楽亭は関東圏にしか店舗がないため、それ以外の地域の方にとっては身近ではないのですが、だまされたと思って見かけたら一度、入ってみることをオススメします。
1986年生まれ。日本初の腕時計投資家として、「腕時計投資新聞」で執筆。母方の祖父はチャコット創業者、父は医者という裕福な家庭に生まれるが幼少期に両親が離婚。中学1年生の頃より、企業のホームページ作成業務を個人で請負い収入を得る。それを元手に高級腕時計を購入。その頃、買った値段より高く売る腕時計投資を考案し、時計の売買で資金を増やしていく。高校卒業後は就職、5年間の社会人経験を経てから筑波大学情報学群情報メディア創成学類に入学。お金を使わず贅沢する「ドケチ快適」のプロ。腕時計は買った値段より高く売却、ロールスロイスは実質10万円で購入。著書に『腕時計投資のすすめ』(イカロス出版)と『もう新品は買うな!』がある

もう新品は買うな!もう新品は買うな!

もう大量消費、大量生産で無駄遣いをするのはやめよう

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