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阪神淡路大震災で被災した酒蔵で26年熟成した日本酒の味わい

筆者の好みはフラッグシップの「百光」よりも……

 ついでに、「SAKE HUNDRED」のほかの商品もテイスティングさせていただきました。フラッグシップは「百光」で、価格は2万7500円。すぐ完売になってしまう人気商品です。  なんと、精米歩合18%。通常はここまで磨くと腰が弱いシャバシャバなお酒になってしまいます。しかし、無農薬の有機栽培米を使い、もろみの発酵管理を徹底し、グルコース濃度をしっかりと調整することで、透明感と旨みを両立させているのです。  香りはフルーツ系で、口当たりはスムース。味わいはドライですが、甘やかさも感じます。とにかく、シルキーで上品。それなのに、もちろん正面突破で美味しいです。よく冷やして飲みたい超上質な日本酒でした。  熟成を経た日本酒がスゴイのは知っていましたが、「現外」も規格外でした。これはラグジュアリーど真ん中です。高嶺の花ですが、がんばって買いたくもなります。 「SAKE HUNDRED」も最高に美味しい日本酒でした。筆者としては、フラッグシップの「百光」より、9日間の樽貯蔵を経た「思凛」のほうが好みでした。
SAKE HUNDRED

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 日本酒は最高に美味しいお酒ですが、そのわりに価格が安すぎると思います。そのため、ビジネスとして成り立たなくなり、酒蔵の廃業が増えてきています。グローバルに向けたラグジュアリーブランドの誕生は、市場を横にも縦にも伸ばしてくれることでしょう。Clearの今後の活躍に期待します。<文/柳谷智宣>
お酒を毎晩飲むため、20年前にIT・ビジネスライターとしてデビュー。酒好きが高じて、2011年に原価BARをオープン。2021年3月には、原価BAR三田本店をオープンした。新型コロナウイルス影響を補填すべく、原価BARオンライン「リカーライブラリー」をスタート。YouTubeチャンネルも開設し生き残りに挑んでいる
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