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荒れる金杯。競馬の鉄人3人が注目する穴馬。その根拠はどこにあるのか

中山金杯はギアチェンジが苦手な先行馬を評価

 最後は人気競馬予想家の安井涼太氏だ。安井氏は東西金杯でのコースの違いから狙い馬を教えてくれた。  中山競馬場の芝内回り2000mで行われる中山金杯は、過去5年の平均ラップで道中3ハロン換算タイム36.1秒-上がり3ハロン35.7秒と道中と上がりの差が少ないレースです。ギアチェンジの必要がなく、一貫してスピードを持続させる馬が狙いとなります。また、小回りコースという事もあり、過去5年で先行馬が2勝2着3回と前で立ち回れる馬の方がやや有利となります。  出走を予定している馬の中ではトーセンスーリヤに注目しています。21年は道中3ハロン換算タイム35.4秒-上がり3ハロン36.0秒とギアチェンジの発生しなかった函館記念を先行して押し切る競馬で勝利しています。上がり勝負の天皇賞(秋)で切れ負けるのは想定の範囲内なので、得意の舞台で巻き返しを期待します。あとはウインイクシード、ロザムールも適性が高く注目です。  人気が予想される馬ではチャレンジカップ2着のヒートオンビートはギアチェンジタイプ。中山金杯の適性は高くないと見ています。

京都金杯はマイルG1実績馬に注目

 京都競馬場で行われていた際は道中3ハロン換算タイム35.3秒、上がり3ハロン35.0秒。これに対し中京競馬場で行われた21年は同35.1秒-34.6秒とやや上がりのタイムが速くなった程度で競馬場が替わってもレースの傾向はあまり変わりがありません。マイル戦らしく一貫した流れのスピード勝負になりやすいレースといえるでしょう。21年は12番人気のケイデンスコールが勝利して波乱の結果となったものの、かつてのNHKマイルCの3着馬でその後も好走。マイル実績馬を評価するのがベストでしょう。  トーラスジェミニは21年の安田記念でダノンキングリー、グランアレグリア、シュネルマイスター、インディチャンプという錚々たるメンバーに次ぐ5着に善戦しています。札幌記念、毎日王冠と中距離路線を使われて結果が出ていない後のマイル替わり。昨年は前の組で決着していましたし、先行力を活かして粘りこめる可能性は十分考えられます。  ステルヴィオは18年のマイルCSの勝ち馬。20年のスワンステークス以降、結果が出ていませんが近2走も着差はわずかですし、G3クラスならまだまだ通用する能力はあると思います。昨年のケイデンスコールのパターンで復活に期待します。
安井涼太氏

安井涼太
競馬予想家/ライター/クリエイター。著書に『競走馬の適性を5つに分けて激走を見抜く! 脚質ギアファイブ(ガイドワークス)』『超穴馬の激走を見抜く! 追走力必勝法』(秀和システム)、『安井式ラップキャラ』(ベストセラーズ)が発売中。
Twitter:@RyotaYasui

 難しいハンデ戦の金杯だが、やはり年始めの重賞は当てたいもの。以上の見解を参考に当たり馬券をゲットしたいところ。大人のお年玉は自力でゲットだ! 構成/佐藤永記
公営競技ライター・Youtuber。近鉄ファンとして全国の遠征観戦費用を稼ぐため、全ての公営競技から勝負レースを絞り込むギャンブラーになる。近鉄球団消滅後、シグナルRightの名前で2010年、全公営競技を解説する生主として話題となり、現在もツイキャスやYoutubeなどで配信活動を継続中。競輪情報サイト「競輪展開予想シート」運営。また、ギャンブラーの視点でプロ野球を数で分析するのが趣味。
Twitter:@signalright
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