ライフ

東大生が感動した「読むだけで、驚くほどやる気が湧く名作マンガ」ベスト3

○『リボーンの棋士』

鍋倉夫著(小学館)
『リボーンの棋士』

『リボーンの棋士』

 皆さんは奨励会という組織をご存じでしょうか? 正式名称を「新進棋士奨励会」といい将棋界のプロ養成所ともいえる組織です。将棋のプロになりたいならば、ここに入る以外のルートはほぼ存在しません。  じゃあ、とりあえずここに入ればプロになれるのかといえば、そういうわけでもありません。満21歳までに初段に、満26歳までに四段に到達できなかった場合、強制的に退会となってしまうのです。  もちろん入るまでも大変で、小さなころから将棋一辺倒でトレーニングを積み、プロに師事したり、研修会という組織で勝ち上がったりしなくてはいけません。そうして頑張っても、実績を出し続けないと、プロへの道が閉ざされてしまう本当に厳しい世界です。 『リボーンの棋士』は、奨励会で26歳までに四段になれずくすぶっていた青年が、プロ編入試験を受験するために再起するというお話です。

プライドを捨て去った先にある成長

 あらすじだけ聞いていると、始まりの時点からかなり絶望感が漂う本作ですが、不思議と読んでいて暗い気持ちになることはありません。おそらく、それは主人公・安住浩一がある意味吹っ切れた人間だからだと思います。  彼は将棋のためにすべてを捧げてきたという自負があったからこそ、それが自身を縛りつけていました。  しかし、「もともと奨励会で三段まで行った」「プロ入り間近だった」というようなつまらないプライドを捨て去ることで、逆に将棋に対する理解を深めていくのです。 「自分自身のプライドが自分を邪魔している」なんて、自分自身振り返ってみてもよくある話だと思います。主人公に感情移入しつつ読むと、とても勇気が湧いてく物語になっています。
次のページ
人間の強さを教えてくれる大震災後の物語
1
2
3
4
5
1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれながらも、効率的な勉強法を自ら編み出し、東大合格を果たす。著書に最小限のコストで最大の成果を出すためのノウハウを体系化した著書『東大式節約勉強法』、膨大な範囲と量の受験勉強をする中で気がついた「コスパを極限まで高める時間の使い方」を解説した『東大式時間術』がある。株式会社カルペ・ディエムにて、講師として、お金と時間をかけない「省エネ」スタイルの勉強法を学生たちに伝えている。(Xアカウント:@Temma_Fusegawa

東大式節約勉強法東大式節約勉強法

目標達成のための最短ルート、最小コストの具体的な方法が満載


人生を切りひらく 最高の自宅勉強法人生を切りひらく 最高の自宅勉強法

週3バイトしながら東大に合格した著者が明かす「最高の勉強法」


東大合格はいくらで買えるか? (星海社 e-SHINSHO)東大合格はいくらで買えるか?

東大生100人調査でわかった教育投資の正解 (星海社 e-SHINSHO)


記事一覧へ
おすすめ記事