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東大生が感動した「読むだけで、驚くほどやる気が湧く名作マンガ」ベスト3

○『さんてつ』

吉本浩二著(新潮社)
『さんてつ』

『さんてつ』

 2011年に起きた東日本大震災では、東北地方を中心として大変な被害がもたらされました。当時、中学生だった僕は学校で部活をしていましたが、校舎にひびが入るほど揺れて、校庭にみんなで避難させられたことを覚えています。 『さんてつ』は三陸鉄道の鉄道マンの視点から見た「東日本大震災からの復興の記録」がまとめられたルポマンガです。個人的には、『はだしのゲン』のように、小中学校の図書館などに置かれてもよい作品であると考えています。  この作品を読むまで知らなかったのですが、なんと被災直後たった5日で三陸鉄道は運転を再開していたのです。  もちろん一部不通の地域があったり、徐行運転であったりと完全な復活ではなかったものの、運転再開こそが地域住民の安心につながるという強い信念のもと、一刻も早い復旧を優先したといいます。

人間の強さや生きる力を教えてくれる大震災後の物語

 作者の吉本浩二先生が実際に足を運ばれて取材をして得られた生の声からは、被災直後、三陸鉄道が地域の方々にとってどのような存在であったかうかがい知ることができます。  防波堤も建物も何もかもが壊れ、線路のレールにロープを巻き付けて坂を上り下りせざるを得ないような状況下で、普段通りの姿を見せてくれる三陸鉄道がどれほど心の支えになったことか。  東日本大震災は、すでに教科書にも掲載されているほど歴史的な大災害でした。  そこからの復興を描いた作品は数多くあるものの、「鉄道」という普段は当たり前に存在しているモノがどれだけありがたいかという切り口から追ったものは、そう多くはないのではないでしょうか。人間の強さや生きる力を教えてくれる名作です。
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出ないやる気を無理やり出すには…
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1997年生まれ。世帯年収300万円台の家庭に生まれながらも、効率的な勉強法を自ら編み出し、東大合格を果たす。著書に最小限のコストで最大の成果を出すためのノウハウを体系化した著書『東大式節約勉強法』、膨大な範囲と量の受験勉強をする中で気がついた「コスパを極限まで高める時間の使い方」を解説した『東大式時間術』がある。株式会社カルペ・ディエムにて、講師として、お金と時間をかけない「省エネ」スタイルの勉強法を学生たちに伝えている。(Xアカウント:@Temma_Fusegawa

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