ユニクロの靴下3足セットの正しい選び方。ワースト1位は「チェック柄」
―[メンズファッションバイヤーMB]―
メンズファッションバイヤー&ブロガーのMBです。洋服の買いつけの傍ら、「男のおしゃれ」についても執筆しています。連載第47回目をよろしくお願いします。
▼「3足990円」の靴下は何を買えばいいの?
誰しもが一度は買ったことがあるユニクロのソックス。「3足990円」と書かれていると「せっかくだからまとめて買うか」と思うもの。しかし結果、必要ないものを買ってしまっては元も子もありません。一体どの組み合わせが正解なのでしょうか?
ビジネスユースであれば、無地を選んでおけば失敗はありませんが、「街着」のカジュアルだと途端にハードルが上がります。居酒屋にでも行ってチラリと見えたときに女子に「ぷぷぷ! なんですか~そのソックス! ださっ!」と笑われるのだけは絶対に避けたいところ……。そんなわけで今日はユニクロソックスのマストバイ&ワーストバイを紹介します。これを読めば居酒屋で靴を脱いでも安心です!
▼ユニクロ「ソックス」マストバイ第1位
●コットンベリーショートソックス 330円+税
靴下市場に革命を起こしたといっても過言ではない、ユニクロの数ある名作の一つです。
石田純一的素足スタイルに欠かせないベリーショートソックス。カジュアルで革靴を履いた際に「ビジネスライク」に見せない小技でもある「素足見せ」「足首見せ」。革靴にカジュアルな雰囲気が加わり、「カッチリしているけど気が抜けた」バランスのいい印象を与えてくれます。
「靴を履けばソックスが隠れて、素足風に見えるソックス」は昔から市場で展開されていたのですが、どれも高かった! イタリア人的、石田純一的な履きこなしをする際の必須アイテムなのですが、2000円など高価なものが多く、そのくせ歩いていると容赦なくソックスが脱げてムダな買い物になることも。
ユニクロは価格破壊だけでなくフィット感の強い滑り止めを装備し、コスパ最強に仕上げました(履く靴によっては滑って脱げることもありますが)。「素足ソックスはユニクロに乗り換えた」という業界人が非常に多い名作です。
▼ユニクロ「ソックス」マストバイ第2位
●スーピマコットンカノコソックス 330円+税
ユニクロの得意素材に「スーピマ」があります。糸が細く光沢感があり、柔らかく着心地いい風合いが魅力の高級素材です。実はソックスにもスーピマがあり、こちらはよくある縦方向に凹凸が見える「リブ編み」ではなく、ポロシャツでよく見られる細かい「鹿の子編み」のもの。リブ編みソックスはどうしても「アンダーウェア」的に見られてしまうのですが、この細かい鹿の子編みとスーピマの光沢感でチラリ見えたときにも品のある表情を与えてくれます。「リブ編みのソックスは高校生みたい」という人はこちらがおすすめです。
▼ユニクロ「ソックス」マストバイ第3位
●スーピマコットンワイドリブソックス 330円+税
こちらは「リブ編み」でもかなり太めの凹凸になっている「ワイドリブ」。実はレディースでワイドリブのソックスが絶賛流行中。通常の細リブでは上述のとおり「アンダーウェア」的な表情で敬遠されがちですが、太リブは革靴などをカジュアルに見せる「ハズし」アイテムとして重宝されています。ローファーなどのカッチリ系シューズを合わせる際にこんな太リブのソックスを合わせると一気にトレンドライクな着こなしに。20代の若い方にとくに支持されているアイテムです。
▼ユニクロ「ソックス」ワーストバイ第3位
●無地カラーソックス(消臭機能付き) 250円+税
「買ってはいけない」というほどではありませんが、マストバイで紹介した無地タイプを買わずにわざわざこっちを選ぶ理由はありません。強烈なカラーのバリエーションと価格の手頃さで受けているスタンダードソックスは、ビジネスで使えそうな細リブですが、細リブはどうしてもアンダーウェアなイメージが強く、デニムからチラリと見えると格好悪いです。選ぶなら違いがハッキリわかる「太リブ」か、無地でも鹿の子編みなどの目立たない編み地を選ぶべきでしょう。「消臭機能付き」ということなので、ビジネスでヘビーユースする人にはいいかもしれません。
▼ユニクロ「ソックス」ワーストバイ第2位
●アニマルガラソックス 330円+税
どんな需要でつくったんだよ!と突っ込みたくなる「アニマル柄」。かわいいワンちゃんとお家(犬小屋?)が施されたなんともほのぼのする柄ソックスですが、こういっちゃなんですが、小学生以外は許されないと思います。30すぎたオッサンの足元からアニマルが覗いて、「カワイイ!」と許される人は……ごくごく少数でしょう。洗って黒ずみと毛羽立ちをプラスさせたら強烈! 清潔感ゼロ、オシャレ感ゼロ! 「ギフトにもおすすめ」とコメントにありますが、書いている人は本当に贈るのでしょうか。疑問です。ちなみに黒と赤はキャラクターがペンギンになっています!
▼ユニクロ「ソックス」ワーストバイ第1位
●チェックショートソックス 330円+税
ワースト1位を飾るのはチェック柄のショートソックス。ショートソックスはスニーカーなどを履くとちょうど履き口がチラリと見える仕様になっています。「チェック柄がチラりと見えてオシャレかも?」と思って購入する人がいるのでしょうが、赤い派手なチェックが足元から見えていたら、どんなにバランスのとれたスタイルも急激に子供っぽい印象になります。
しかもソックスは数回履けば毛羽立ちが目立つようになるもの。ただでさえ子供っぽい印象で目立つ大胆赤チェックに、毛羽立ちが加わった日には……いくらオシャレなスタイルをしていても「ああこの人は大事なところがヌケているんだな」と思われてしまいます。
そもそもショートソックスは難しいアイテムです。「チラ見せ」なんて小難しい上級テクニックは最初から捨てて、見せたいならアクセントとしてもっと見せる、見せたくないならベリーショートで隠す! どちらかで着こなしのほうがハードルは低いのです。
たかが靴下、されど靴下。足元は視線を集める重要な箇所で目立つ部分です。なるべく気を抜かずにいいチョイスをしたいもの。ぜひ「まとめ買い」の参考にしてみてください! 〈文/MB〉ファッションバイヤー。最新刊『MBの偏愛ブランド図鑑』のほか、『最速でおしゃれに見せる方法 <実践編>』『最速でおしゃれに見せる方法』『幸服論――人生は服で簡単に変えられる』など関連書籍が累計200万部を突破。ブログ「Knower Mag現役メンズバイヤーが伝えるオシャレになる方法」、ユーチューブ「MBチャンネル」も話題に。年間の被服費は1000万円超! (Twitterアカウント:@MBKnowerMag)『MBの偏愛ブランド図鑑』 今着るべきブランド60の歴史や特色を、自身が愛用する品とともに徹底紹介 |
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