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夫がコロナで年収150万円減。私立小に通う娘のママ友に隠れて工場で働く日々

下がり続ける可処分所得、不安定な雇用形態……国が「中流」と銘打っていたものが、新型コロナウイルスで明確に崩壊した。生活レベルを下げざるを得なくなった新階層”プア中流”。今回は、夫の昇給を信じ私立小学校へ娘の進学を決めたものの、思わぬ収入減で計画が狂ってしまった平川美南さん(仮名・38歳・パート主婦)を取材した。

私立小は絶対やめない!夫の減収に負けぬ母親が隠れてパートへ

プア中流

平川美南さん(仮名・38歳・パート主婦)

 リーマン・ショックを超える大規模経済危機になるといわれる、コロナ・ショック。多くの企業が減益、または赤字決算は免れず、減給で人生プランの大幅修正を迫られた家族は数知れない。 「4月にひとり娘を私立小学校に入れたばかりなのに、まさかこんな事態になるなんて……」  夫の昇給を信じ、私立小学校への進学を決めた平川さんはこう嘆く。年間授業料を含め、初年度納入金は85万円。安くはないが払えない金額ではない……はずだった。 「SEの夫は働き方改革により自宅勤務が推奨され、在宅メインのテレワークになりました。家事や子育てを手伝ってくれるのはいいのですが、残業がなくなったため諸手当が減り、家計は苦しくなる一方」  夫の年収700万円から550万円に激減したのだ。 「毎月の学費が家計を圧迫しました。リモート会議に参加するため最新のパソコンに新調する必要もあり、食費を大幅に節約せざるを得ませんでした」  車検も重なり、頭の痛い出費は続く。平川さん一家の住まいは埼玉県中部の2LDKで家賃9万円。以前ならば余裕で支払えた家賃を見直すことにし、月6万円のマンションへの転居を決めた。 「築25年と古く以前より手狭にはなりましたが、仕方ありません」

食品加工工場でのパートを決断

プア中流

20㎡狭い家への転居により、家財道具を収納する場所が消えた。段ボールを開封できず、タンス代わりとなってしまった。

 夫のゴルフセットと平川さんの高級ブランドバッグをフリマアプリで売却し、さらに付近の食品加工工場へパートに出ることも決めた。工場は外国人労働者を積極的に採用しており、同じ私立小学校へ通う保護者と顔を合わせる危険性が低いからだ。 「仕事をするのは8年ぶり。失敗が多くベトナム人の先輩らに叱られてばかりですが、私が学費を稼がなければ……」
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夫はうつ気味、娘は登校拒否
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