春爛漫。待ちに待ったペナントレースが開幕、贔屓チームの勝敗に一喜一憂しながら飲む酒は、野球ファンの醍醐味と言っていい。
そんなおり、旧知の友人で、野球界のディープスロート・K氏から、来季メジャー移籍が噂される“球界の宝”を見に行かないかと、嬉しいお誘いが。
喜び勇んで乗り込んだのは北の大地・札幌。4月も半ばというのに雪が降るという気候のせいかはわからぬが、お目当ての選手はなんと肉離れで欠場、落ち込む俺にK氏は二の矢を用意していた。K氏に連れてこられたのは、北の大歓楽街・ススキノ。老舗のクラブやキャバクラ、ショーパブなどがひしめく老舗ビルの最上階にその店はあった。
一流の選球眼で揃えたどさんこ娘
「いらっしゃいませ~」お揃いの制服に身を包んだ、女のコたちの黄色い声に出迎えられ、鼻の下を伸ばした刹那、「いらっしゃい!」。奥から見覚えのある筋肉質の男性が出迎えてくれた。声の主は『プロ野球ニュース』等でお馴染み、大洋や横浜、日ハムで活躍した、元プロ野球選手の高木豊氏だ。
「昨年の6月からこのスナックを経営しています。女のコは私の厳しい選球眼で選んだ綺麗どころばかり。しかも全員どさんこですよ」
野球解説者としても多忙なはずなのに、まさかの二刀流、スナック経営とは驚いた。「お客としてはこういう世界は知っていたけど、なかなか難しいですね。男だらけの野球の世界と違って、女のコを扱うのは本当に大変。でも、俺はヘアはないけど女のコのケアはするんだよ(笑)」と自虐ギャグを交えて語る高木氏。
この店を切り盛りする「キャプテン」の桃子ちゃんも、「オープン時にいきなり段ボールがドカッと送られてきて、開けたらゴールデングラブのトロフィーとか記録達成の盾がごろごろ出てきてびっくりしました。もちろん名前は知っていたけどまさかお店で一緒に働くなんて。営業報告でLINEを送ると可愛いスタンプを返して労ってくれるいいオーナーなんですよ」と笑う。“選手”とのチームワークは良好のようだ。
さっそく乾杯。目の前に美女、真横に幼少期からの憧れの大選手、緊張のあまり杯を重ねる俺。
酔っぱらいついでに「開幕10試合を見ての順位予想」を尋ねると、「セ・リーグは広島がダントツ、続いて巨人。あとは団子かな。パ・リーグはオリックスがバランスのとれた良いチームになりました。楽天も面白い存在になってます」気になる古巣について尋ねると、「横浜は昨年の実績に上乗せできる力がないから勢いがつかない。日ハムはケガ人が多くてねぇ……」
と手厳しい。しかし、現役解説者の冷静な見立てと分析を生で聞けるなんて、野球好きには至福の時。しかも、女のコを交えてなら、時間を忘れてしまうほどだ。
「野球好きと女好きが集まる店」と高木氏が言うとおり、連日大盛況の同店。あまり大きな声では言えないが、現役選手もしばしば訪れるとか。札幌での野球観戦を考えているファンは、観戦コースに加えてみてはいかが。
【Second】
住:札幌市中央区南6条西4丁目5番地G4ビル10階
電:011-215-0766
営:20時~ラスト
料:6000円~
高木豊氏の来店情報は同店Facebookにて更新。今年1月、東京・西麻布にはラウンジ形態の2号店をオープン
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苫米地 某実話誌で裏風俗潜入記者として足掛け5年。新天地でヌキを封印。好きなタイプは人妻
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