更新日:2022年07月28日 02:29
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小学校の非常勤講師は年収200万円以下!? 働いているのに生活保護受給も

 非常勤で小学校の教員をしているBさんは、あまりの賃金の安さに戸惑っている。 「手取りは月8万~9万円。これでは生活できないので、家庭教師などのバイトをしながら何とかしのいでいます」
働きながら生活保護受給!非常勤講師の劣悪な待遇

教員採用試験は狭き門。子どもたちから見れば誰もが「先生」だが、正規教員と非正規教員の立場には天地の差がある(写真はイメージです)

 非正規職員は、地方公務員法の「特別職」なので、副業や兼業は自由にできる。しかし本業のほうは、生徒の転出でクラス数が減ると真っ先にクビになってしまう。ようやく決まった仕事がキャンセルされることもザラだ。失職の不安から病休を取るのもためらう。 「私も妊娠したとき、仕事を断れば次の職はないといプレッシャーで仕事を引き受け、出産後はすぐ職場復帰しました。産休をしっかりとれる正規の教員の方々がうらやましかったです」  本来の臨時教員は、正規教員が働けなくなった場合にそこを埋めるイレギュラーなもの。ところがこれが、人件費削減に使われてしまっているのだ。 「私を含めて、非常勤の先生方はほとんど年収200万円以下、年収100万円に満たない人も多い。とてもほかの仕事をしなければ暮らしていけません。しかも昇給も社会保険もないので、将来を考えるとお先真っ暗です」
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生徒から見れば先生はみんな同じ先生
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