「よかったら一緒に観光しない?」――46歳のバツイチおじさんは国連に勤める才女から突然デートに誘われた〈第26話〉
その後、ブッダの歯が奉納されているお寺やアーユルヴェーダの薬が作られるスパイスの森、スリランカの紅茶の精製法を丁寧に教えてくれる紅茶ファクトリーなどを回った。
彼女とは笑いのセンスが合い、些細なことでジョークを言い合った。
俺が拙い英語で笑わせようとすると、その意図を類推し、笑いに変えてくれた。
ドライバー「この後、象に乗れるとこがあるけど、ちょっと値段が高いよ。象使いは写真とか餌とかやたらお金をふっかけてくるから気をつけて」
ドライバーの話を聞きながら、「そういえば、タイのチェンマイで出会ったゆみさんと一緒に象に乗ったな」と、ほろ苦くも甘い思い出が脳裏によぎった。
ギチ「ごっつ、行きたい?」
俺「んーー。一度タイで象に乗ったからな」
ギチ「どうだった?」
俺「うーーん。確かになかなか経験のできないスペシャルな体験だったよ」
ギチ「じゃあ乗ろうか!」
ということで、この旅二回目の象に乗ることとなった。
スリランカの象はタイに比べると少し小さく野生的なように感じた。
二人はのんびりと象に揺られた。
ギチ「キャー!!」
俺「何これ! 冷たい」
象が川の水を吸い、背中に乗る俺たちに水をかけ、二人ともずぶ濡れになってしまった。
突然の出来事に俺は呆然としてしまった。
ギチはその状況を楽しみ、大爆笑していた。
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