クルマの中古パーツを売ったら、まさかの盗品! 日常の中で逮捕される危険性
できることなら平穏な毎日を過ごしたいものだが、一寸先は闇。
自分に犯罪を犯す意図はなくとも、ある日突然容疑者にされてしまうケースがある。
実際に、見ず知らずのことで、危うく逮捕されかけてしまったという木島勇介さん(仮名・36歳・ライター)に話を聞いた。
木島さんは、今から約10年前に「盗品等有償処分あっせん罪の疑い」で危うく逮捕されかけたという。
「車が趣味で、当時は地方に住んでいたこともあって、自家用車を3台所有していました。あるとき、地元の元同級生と職場の同僚から『車の部品を売りに行こう』と誘われたんです。僕も使っていないタイヤがあったので、同級生の車に積んで中古品を取り扱うパーツショップに売りに行くことに。3名がそれぞれ書類の手続きをするのは面倒なので、僕が代表して記入し、まとめて売りました」
それから2週間ほどたったある日、職場に私服警官とスーツ姿の警官4名がやって来た。「なんで来たか分かっているよね?」と聞かれた木島さんだが、心当たりは全くない。
「言われるがまま、ミニバンに乗せられて警察署に連行されました。職場はざわついていましたね。取り調べではコワモテの刑事が出てきてビビりましたよ。そこで分かったのが、パーツショップで売った部品が盗品だったということ。どうやら、同級生と同僚の2人が民家の軒先に積んであったタイヤとホイールを盗んできていたようで、被害届が出されていました。刑事からは、僕が車を3台所有していたため、維持費に困っての犯行と疑ったのか、なぜ複数台車を持っているのか根掘り葉掘り聞かれました。なぜって、好きだから持っていたんですが……」

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フリーライター。1987年生まれ。宮崎市出身。日本女子大学文学部日本文学科卒。大学時代は出版社でアルバイトをし、編集業務を学ぶ、。卒業後は一般企業に就職。25歳のときにライターに転身。現在は週刊誌やウェブなどで執筆中。専門は社会問題、生きづらさ。著書に『私たちは生きづらさを抱えている 発達障害じゃない人に伝えたい当事者の本音』(イースト・プレス)、『発達障害グレーゾーン』(扶桑社新書)、『「発達障害かも?」という人のための「生きづらさ」解消ライフハック』(ディスカヴァー21)『生きづらさにまみれて」(晶文社)、『ルポ 高学歴発達障害』(ちくま新書)
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