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「沖縄の米軍基地を大阪で引き取る」運動の波紋 “他人事”から“自分事”としての議論に大きな反発も

 沖縄の米軍基地撤去を叫ぶ声は絶えない。だが「基地はどこにもいらない」との反対運動が逆に県民の望む「県外移設」を阻んでしまう。本土の基地反対派も沖縄に基地を押しつけているとの視点から「基地を引き取る」運動が始まった。

“他人事”ではなく“自分事”として考えるための「基地引き取り」運動


「引き取る・大阪」の街宣活動

「引き取る・大阪」の街宣活動。少しずつ賛同者が増えてはいるが、その理念を理解する市民はまだ少数

 大阪府の松本亜季さん(33歳)が、市民団体「沖縄差別を解消するために沖縄の米軍基地を大阪に引き取る行動」(引き取る・大阪)を設立し、「大阪に米軍基地を引き取る」と明言したのは昨年3月のことだった。

 ’03年、沖縄の辺野古を訪れたのを機に、国の高圧的な米軍基地建設のやり方に反発を覚え、’04年には2か月間現地での座り込み抗議運動に参加。以後、大阪で市民団体「辺野古に基地を絶対つくらせない大阪行動」を設立し、週に一度、大阪駅前で反基地を訴える街宣行動を10年間続けた。

「それでも、何も変わりません。むしろ、沖縄の現状は悪くなっています。ただ反対ばかりしている運動ではダメで、方向性を変えなきゃと思ったんです。運動で痛感したのは、皆『沖縄はたいへんだなあ』と、その痛みを“他人事”で理解することでした」

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きっかけは、普天間飛行場の県外移設を求める署名

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