誰が宅配業界をブラックにしたのか? 使う側には便利なサービスも配達員の苦労は増加
「ブラック企業」は数多いが、時にそのブラックさは、「過剰なサービス」が要因となっていることがある。モンスター客や取引先の過剰要求、便利すぎるシステムなどでパンク寸前の現場の悲鳴に耳を傾けてみた!
昨年末、配達員が荷物を叩きつけている様子がユーチューブにアップされ、炎上した事件も記憶に新しい宅配便業界。国土交通省の報道発表資料によれば、宅配便取扱個数は一昨年に比べ1億3114万個、3.6%増加しているそうで、ただでさえ現場がキツいことは容易に想像がつく。
「あの動画を見ても全然驚かなかったね。さすがに踏みつけたりはしないけど、ストレスで荷物の扱いが雑になることはよくあったよ。ネット通販を引き受けるようになってから、急激に仕事が増えた」
そう語るのは大手運送会社の元・配達員だ。
「よくアマゾンの名前が挙がるけど、今は買うだけじゃなくて、メルカリなんかのオークションサイトで出品も手軽にできるでしょ? 梱包が適当なせいで破損したのにこっちが補償を肩代わりしたり、現場の負担が多くなったね」
手軽に出品、時間帯指定、サービス満点も苦労は増加
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