沖縄に「大東亜戦争」を評価する記念碑を建てた台湾。台湾政策が劇的に変わる【評論家・江崎道朗】
―[江崎道朗のネットブリーフィング]―
【江崎道朗のネットブリーフィング 第8回】
トランプ大統領の誕生をいち早く予見していた気鋭の評論家が、日本を取り巻く世界情勢の「変動」を即座に見抜き世に問う!
台湾から届いた熱烈な親日メッセージ
昨年8月15日、台湾の方々の手によって大東亜戦争を「評価する」記念碑が建てられている。場所は、沖縄南部の糸満市にある沖縄平和祈念公園の、各県の慰霊塔が立ち並ぶ摩文仁の丘の一角だ。沖縄戦で亡くなった人々を慰霊・追悼する聖地である。
「台湾之塔」という文字は、台湾総統の蔡英文氏による揮毫だ。昨年台湾に誕生した蔡英文政権は中国共産党と距離を置き、日米との関係を重視している。日本台湾平和基金会などによる「碑文」には、こう書かれている。
《台湾之塔は、先の大戦に台湾から参戦し散華された軍人軍属などの御霊を慰霊・顕彰する碑であります》
慰霊は霊を慰めるという意味。顕彰とは「隠れた功績・善行などをたたえて広く世間に知らせること」という意味だ。
大東亜戦争において日本軍とともに戦った台湾人の功績・善行をたたえて、広く世間に知らせようと碑文は呼びかけているわけだ。
お隣の韓国・北朝鮮は、戦前・戦中に日本軍に協力した人たちを批判し、あるいは「日本軍の犠牲者」だと決めつけ、「反日宣伝」の道具として使っているが、台湾は、日本軍とともに戦ったことを「功績・善行」と捉えているのだ。
実は先の大東亜戦争は、日本民族だけの戦いではなかった。当時、日本国民であった朝鮮、台湾の人々もまた大東亜戦争を戦ってくれたのだ。「台湾之塔」の碑文には、こう書かれている。
⇒【写真】はコチラ https://nikkan-spa.jp/?attachment_id=1308959
《当時台湾から勇んで参戦した20万余の軍人軍属の内、約3万柱の戦没者と1万5千余人の行方不明者は、共に我々の同胞でした。時代が変わろうと、人が自らの命を犠牲にして他者を救わんとした行為は、民族や国家の如何を問わず、人道の範として称され語り継がなければなりません》
台湾の青年たちは積極的に日本軍への参加を希望した。『台湾と日本・交流秘話』(展転社)によると、台湾に対しては1942年から陸軍特別志願兵制度が実施され、その年の募集人員は1020人だったが、志願者は42万5961人で、競争率は418倍。1943年には、1008人の応募に対して60万1147人が志願した(競争率は約600倍)。
1944年には海軍志願兵の募集も始まり、陸軍は従来の倍以上の2497人を募集したのに対して40万人以上が志願した。なかには是非とも合格したいと、血書嘆願する青年が相次いだ。台湾の人々はそれほど熱心に大東亜戦争をともに戦おうとしてくれたのだ。
その後、戦争の激化により1944年9月には台湾人にも兵役義務が課せら、終戦までに20万人余りの台湾の人々が軍人・軍属としてともに戦ってくれ、3万人余が亡くなり、1万5千人余が行方不明者となっている。
今回建立された「台湾之碑」では、日本軍とともに戦った台湾の「戦没者」と「行方不明者」たちは「自らの命を犠牲にして他者を救わんとした」人たちだと規定し、「民族や国家の如何を問わず、人道の範として称され語り継」ごうと呼びかけているのだ。
マスコミはとかく戦前の日本に対して批判的な声ばかりを報道するので、日本人の多くは、「アジアの人々から嫌われている」と勘違いをさせられている。しかし実際は、台湾のように、日本と大東亜戦争を評価する人や国は多い。我々が、日本を正当に評価するアジアの人々の声を知らないのは、日本のマスコミが「報道しない自由」を行使しているためなのだ。
(えざき・みちお)1962年、東京都生まれ。九州大学文学部哲学科卒業後、石原慎太郎衆議院議員の政策担当秘書など、複数の国会議員政策スタッフを務め、安全保障やインテリジェンス、近現代史研究に従事。主な著書に『知りたくないではすまされない』(KADOKAWA)、『コミンテルンの謀略と日本の敗戦』『日本占領と「敗戦革命」の危機』『朝鮮戦争と日本・台湾「侵略」工作』『緒方竹虎と日本のインテリジェンス』(いずれもPHP新書)、『日本外務省はソ連の対米工作を知っていた』『インテリジェンスで読み解く 米中と経済安保』(いずれも扶桑社)ほか多数。公式サイト、ツイッター@ezakimichio
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