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森友学園、教育勅語…小林よしのりが自称“愛国者”たちをバッサリ「無駄。バカバカしい」

 森友学園や教育勅語の問題など昨今、自称“愛国者”たちが騒がしい。その言動は“健全なナショナリズム”の範疇を逸脱し、逆にこの国を歪めてはいまいか? この国の形を改めて考える――

言論人から、巷から、上滑りする「愛国の形」に違和感が噴出!


小林よしのり氏

小林よしのり氏

 国会の内外に一大旋風を巻き起こした森友学園問題。今年4月の小学校開校を目指して国有地を破格の安値で取得した経緯の不透明さには誰しも首をかしげるところだ。

 だが、それ以上に世人の眉をひそめさせたのは、同学園の特異な愛国教育だろう。くしくも来年度から公立小学校で道徳が正式教科に格上げされることになっているが、漫画家の小林よしのり氏によれば、どちらも同じ根から発したものだという。

「第一次安倍政権下の’06年に教育基本法が改正されて以来の、安倍晋三や自称保守連中のイマジネーションが花開いたのが道徳教科書であり、籠池の小学校設立。わしは、籠池小学校をプロトタイプとして、あれを全国に広げる計画が絶対にあったと思っている。安倍晋三は、教育勅語を学校教育の中で籠池のように使いたかったはずだし、子供たちが暗唱している光景を見れば、安倍昭恵が泣いたように安倍晋三も泣いただろう」

 籠池氏や安倍氏のように、教育勅語を崇め奉る“愛国者”は少なくないが、小林氏は「無駄。バカバカしい」とバッサリだ。

「教育勅語は単なる歴史文書にすぎず、それ自体にセンセーショナルな効果はない。『教育勅語を復活させたら戦争になる』わけもないし、『教育勅語を復活させたら道徳も復活する』はずもない。『親孝行せよ』『友達と仲良くせよ』と復唱させたり教えたら、親孝行になるか。仲良くなるか。そんな効果のある文書がそもそも存在するわけがないだろう」

 道徳は普遍的なものではなく時代の状況に制約されており、教えることは不可能だとするのが小林氏の基本的な考え方だ。しかし、道徳教育を熱烈に推進する人々は理想と仰ぐ時代の道徳を現代に蘇らせようと懸命である。

「教育勅語を子供に暗唱させていたのは、戦争が激しくなる昭和10年代から敗戦までのこと。戦時下における国家総動員体制の一環で、あくまでも戦前の一時期だけの現象でしかない。彼らにとってはこの時代こそが憧れであり、そのシンボルとして教育勅語がある。戦争を知らず、軍隊がない戦後しか知らない世代は、年長者が懐かしそうに語る戦争体験にコンプレックスを抱く。そこから『昔の軍人はすごい、教育勅語のおかげ』という意識に発展していく」

 彼らの日の丸、君が代、靖国神社へのこだわりは、こうした文脈上にある。

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形式にハマった愛国心は自己顕示欲だ

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