さんまが語る“テレビの黄金期”、石橋・岡村が語る“TVのこれから”――“ラジオ中毒ライター”村橋ゴローの「アナタの代わりにラジオ聞いときました」<第4回>
“ラジオ中毒ライター”村橋ゴローが、ラジオでの芸能人の気になる発言をピックアップ!
各局各番組とも豪華ゲストを招いてのラジオ界のお祭り「スペシャルウィーク」も終了。この間、筆者はざっと計算したところ計18番組、トータル38時間視聴! ラジオ電波に殺されるわ! そんなSW後半のネタに加え、今週特に面白かったラジオでの発言をキリトリ、アナタにお届け! てんこ盛り盛りのマシマシでお送りします!
『明石家さんまオールニッポン お願い!リクエスト 私の東京物語』(3月4日O.A/ニッポン放送)
直電でリスナーの東京にまつわるエピソード「東京物語」を聞き、面白かったらリクエスト曲をかけるという、『明石家サンタ』形式で構成されたこの番組。要所要所でさんまさん自身の「東京物語」も語られたのだが、小岩でのパチプロ時代や、栄華を誇った「ひょうきん伝説」など、どれも興味深いものばかり。なかでも、その『ひょうきん族』立ち上げのエピソードが印象的だった。
さんま「フジテレビは土曜8時から『ひょうきん族』を始める。その裏で、日本テレビさんも新しいバラエティをやると。それでメンバーの取り合いになってん。お互いに一気に(タレントを)持っていかれたらアカンからということで、日本テレビのプロデューサーとフジのプロデューサーがメンバーの“ドラフト会議”を行ったの。日テレが『ウチは○○さん』、フジが『じゃあウチはたけしさん』とかやって」
まさに、テレビ全盛期の行く末を左右するリアル芸人ドラフト会議! こんなことが80年初頭に行われていたとは!
さんま「それで横澤さん(フジテレビプロデューサー)が『初めから思い描いていたメンバーが全部取れた!』と、喜んで帰ってきたのを覚えてますねー。で、えらいもんで日テレの番組は早々に終わりましたからね」
このドラフトでフジテレビ側が選んだたけしさんや紳助・竜介、さんまさんのみならず、日テレ側に選ばれていたタレントたちも番組終了を期に結果として『ひょうきん族』へ集結。そんな奇跡が重なって、あのオバケ番組は誕生したのだった。
『岡村隆史のオールナイトニッポン』(3月8日O.A/ニッポン放送)
さて、そのMANZAIブームやひょうきんブームから巻き起こった、80年代のフジテレビの栄華。その遺伝子、とんねるずの『みなさん』やナイナイらの『めちゃイケ』に引き継がれることとなったのだが、周知のとおりこの2番組もこの春で終了。石橋貴明さんがゲストということで当然その話題となったのだが、嘆きから笑いにつなげるグルーヴ感溢れるこの会話が、たまらなかった。
石橋「(みなさんとめちゃイケ)今月で終わっちゃうんですよ!? どうします?」
岡村「こんな日が来るとは……」
石橋「いいとも終わり、スマスマ終わり、みなさん終わり、めちゃイケ終わり。どうします!?」
岡村「どうにかなりませんか?」
石橋「本当に巨人の村田修一の気分ですよ。野球がやりたい!」
岡村「お笑いがやりたい!」
石橋「でもどうなんでしょう? テレビに、昔のような元気は残ってるんでしょうか?」
岡村「今はないですけど、帰ってくると思います!」
石橋「今回も平昌オリンピックを散々見て(たくさんの感動シーンに)ポロポロ泣きましたもん」
岡村「お笑いがあるから、ああいうので泣けるんです!」
石橋「いやいや、もうお笑いは要らない!」
岡村「要ります! 貴明さんがそんなこと言ってどうするんですか!」
石橋「(今年の)甲子園100回大会とか見たら、泣いちゃうね」
岡村「お笑いがあって、100回大会がある!」
石橋「(今年のサッカー)ワールドカップとか見たら泣いちゃうね」
岡村「お笑いがあって、ワールドカップがある!」
石橋「香川、復活すんのかなあ?」
岡村「香川が復活して、お笑いが復活する!」
石橋「やっぱ広島(カープ)が3連覇するのかなあ?」
岡村「広島が3連覇するけれども、とんねるずが4連覇する!」
石橋「広島とソフトバンクが戦ったら、どっちが強いんだろ?」
岡村「とんねるずとナイナイが番組をやる! そういうこともあるかもしれません!」
コーナーを飛ばして、ほぼ2時間ふたりのトークのみだった今回の放送。石橋さんのフジテレビに対する、愛ゆえの忸怩たる思い。そして岡村さんの、石橋さんへの憧れがに溢れ出ていた2時間でした。
明石家さんま「日テレとフジで、芸人ドラフト会議が行われたの」
石橋貴明「いいとも終わり、スマスマ終わり、みなさん終わり、めちゃイケ終わり。どうします!?」
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