カーライフ

天皇陛下「運転卒業」で浮かんだ疑問 皇居内でも免許いるの? 愛車はなぜインテグラ?

愛車インテグラは陛下のお人柄を思わせるチョイス

 もうひとつの謎。それは、天皇陛下の愛車が、1991年式のホンダ・インテグラ(2代目)だという事実だ。いったいなぜインテグラなのか?
2代目ホンダ・インテグラ

2代目ホンダ・インテグラ

 当時のインテグラには、3ドアクーペと4ドアハードトップがあったが、陛下の愛車は4ドアハードトップのほうで、色はグレー、1600ccの5速MT車とのこと。  インテグラのエンジンには、パワフルなDOHC VTEC仕様と、通常のSOHC仕様があったが、陛下のインテグラは「価格は約120万円」との記載が残っているので、SOHCと思われる。  このクルマ、当時のCMコピーは、「カッコインテグラ」。カッコイイことを前面に打ち出していた。イメージとしては、「若いオトーサンが選ぶスポーティなファミリカー」というあたりで、宮内庁が選んだとは到底考えらない。となれば、陛下自らのチョイスではなかろうか。
2代目インテグラの内装(MT)

2代目インテグラの内装(MT)

 陛下個人の嗜好で選ばれたクルマとすれば、つまり「それが気に入ったから」ということ。カジュアルでスポーティな、小型の4ドアハードトップ車がしっくりきたというのは、陛下のお人柄を思わせる……としか言いようがない。 取材・文/清水草一
1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高速の謎』『高速道路の謎』などの著作で道路交通ジャーナリストとしても活動中
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