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れいわ新選組は立民へのアンチテーゼ、N国は自民へのパロディーだ/倉山 満

れいわ新選組

8月1日、参議院本会議後の(右から)木村英子議員、山本太郎代表と舩後靖彦議員。れいわ新選組に託された有権者の絶望を、既成政党の諸君は歯牙にもかけないのだろう(写真/時事通信社)

れいわ新選組は立民へのアンチテーゼ、N国は自民へのパロディーなのだ

 今回の参議院選挙では、多くの人々が「どこの党にも投票したくない」と悩んだのではないか。  何が何でも政権にしがみつきたい、安倍晋三の自由民主党。与党になって責任を負うなど真っ平御免だが、好き勝手なことを言える野党第一党の地位を死守したい、枝野幸男の立憲民主党。  日本人は反省すべきだろう。「安倍か、枝野か?」などと、間違った問題設定をし続けてきたことに。なぜなら、安倍と枝野は「共犯関係」なのだから。今の日本で、この二人ほど利害関係が一致している人間はいない。  安倍首相は、増税を掲げる選挙で大勝した。殺し文句は一言。「民主党の悪夢を思い出せ!」だ。枝野代表の顔を見れば、嫌でも思い出すだろう。だが、それしか言えないのも、今の安倍自民党なのだ。  たとえるならば、「殺人予告者」と「前科者」の選択だった。殺人予告に等しい消費増税を掲げた選挙で与党が勝つなど考えられないが、枝野立民が野党第一党に居座り、反安倍の共同戦線を破壊した。むしろ、他の野党の勢力を潰しにいったほどである。枝野の行動は、与党にとって笑いが止まらない。  野党第一党が本気で増税を阻止してくれないなら、有権者に選択肢は無い。しかも、今回は棄権も与党に対する承認となる。投票率が下がれば、組織票に頼る与党に有利だからだ。どこの誰に入れれば、自分の票を活かせるのか。  思わぬ結果が出た。山本太郎代表のれいわ新選組が2議席、立花孝志代表のNHKから国民を守る党が1議席、それぞれ比例代表区で議席を獲得した。事前の予想を覆しての、大健闘である。既成政党への不信の表れだ。もし両党が0議席ならば論評の対象ではないが、今はその意義を明確にすべきだろう。  れいわ新選組は立民へのアンチテーゼ、N国は自民へのパロディーなのだ。  両党は、立憲民主党など日本に存在しないかの如く、存在感を発揮している。  れいわ新選組の当選者二人は、重度の障碍を負っている。こうした環境の人が議員になるのは、憲政史上初めてだ。さっそく、国会のバリアフリー化が進んでいる。一方、政治家とそれ以外の国民で差をつけるべきなのか、など福祉のあり方も議論になっている。当事者の二人の議員が、体を張って起こした議論だ。問題提起を望んだ、山本代表の意図通りだろう。
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